• "神戸空港"(/)
ツイート シェア
  1. 神戸市議会 2014-10-21
    開催日:2014-10-21 平成26年産業港湾委員会 本文


    取得元: 神戸市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-24
    本文へ移動 ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1   (午前10時1分開会) ◯委員長大寺まり子) おはようございます。ただいまから産業港湾委員会を開会いたします。  本日は,昨日の本会議で本委員会に付託されました議案及び請願の審査並びに当局からの報告の聴取のため,お集まりいただいた次第であります。  最初に本日の協議事項については,追加協議事項を委員の皆様にお配りいたしておりますので,念のため申し上げておきます。  先ほど当局より発言の申し出がございました。局長,どうぞ。 2 ◯吉井みなと総局長 おはようございます。本日の出席者なんですが,空港事業担当局長の香川が体調不良のため,そして,誘致担当部長の岡田がやむを得ない事情のため,本日欠席をさせていただきますので,御報告させていただきます。よろしくお願いします。 3 ◯委員長大寺まり子) それでは,次に,写真撮影についてお諮りいたします。  自由民主党さん及び新世代こうべさんから,本委員会の模様を写真撮影したい旨の申し出がありますので,許可いたしたいと存じますが,御異議はございませんか。  (「異議なし」の声あり) 4 ◯委員長大寺まり子) 御異議がありませんので,許可することに決定いたしました。  次に,私から御報告申し上げます。  平成27年度兵庫県予算に対する要望につきましては,去る10月16日の常任委員長会議において当局から報告を受けました。このうち本委員会所管分については,この後,関係局から報告を聴取いたしますので,内容の説明は省略させていただきます。  次に,本日審査いたします請願第46号につきましては,紹介議員である味口議員よりみなと総局審査の冒頭に趣旨説明を受けたいと存じますが,御異議ございませんか。  (「異議なし」の声あり) 5 ◯委員長大寺まり子) それでは,さよう決定いたしました。  また,本請願につきましては,請願者から口頭陳述の申し出がありましたので,紹介議員趣旨説明の後,口頭陳述を受けることにいたしたいと存じますが,御異議ございませんか。  (「異議なし」の声あり) 6 ◯委員長大寺まり子) それでは,さよう決定いたしました。  なお,請願代表者から口頭陳述人の変更申出書が提出され,武村さんの代理として大前さんが陳述されますので,御報告いたしておきます。
    みなと総局) 7 ◯委員長大寺まり子) それでは,これよりみなと総局関係の審査を行います。  最初に,請願第46号について,紹介議員趣旨説明を聴取いたします。  味口議員,発言席へどうぞ。  それではお願いいたします。 8 ◯委員外議員(味口としゆき) おはようございます。請願第46号スカイマーク経営危機を機会に,廃港も含め神戸空港の今後の在り方について検討を求める請願の紹介議員として,趣旨説明をいたします。  本請願は,スカイマーク経営危機を機会に,廃港も含め神戸空港の今後のあり方について検討することを求めるものです。  まず,スカイマーク株式会社の現状についてですが,新聞報道では,当初700億円と言われていたエアバスへの違約金が200億円程度におさまりそうだということですが,経営基盤の弱さが指摘をされています。この経営基盤の弱さを補うものとして,今後,料金の値上げや路線・便数の縮小などの検討も報道され,懸念されます。特に,全国でスカイマークが展開している空港のうち,神戸空港の搭乗率は,成田49.7%に続いて2番目に低い55.2%です。この成田は撤退が検討されているという報道もあります。神戸-米子線は現在でも搭乗率39.7%であり,利用客の少なさは明らかです。一方で,神戸空港に就航する航空会社のうち,スカイマークが提供座席に占める割合は約69.8%であり,文字どおりスカイマーク頼りであるのが神戸空港の現状です。  さきの決算特別委員会でも香川担当局長が,実際の利用者数は航空会社の路線の設定あるいは航空会社の経営状況によってかなり影響を受けると明確に答弁をされています。請願者が指摘するように,今回のスカイマーク経営危機を機会に,神戸空港の今後のあり方について真剣に検討することが求められています。  次に,神戸空港管理収支についてですが,先日の決算特別委員会みなと総局の審査でも指摘をさせていただきましたが,25年度決算では空港事業収入25億円のうち,一般会計から7億5,000万円,新都市整備事業会計から7億2,000万円,これに県の支出金を加えると約15億円となり,収入の60%を補助金に依存しています。今年度の予算ではこの比率はさらに上がり,70%が補助金頼みとなります。一方で,25年度の着陸料収入の当初見込み17億円に対し,6億1,000万円と3分の強しかないのが現状です。同時に,搭乗者数は平成19年度297万人をピークに減少し,25年度は236万人にとどまっています。当初の予測は,平成22年度403万人としていたわけですから,利用者の実績は58%にすぎません。空港開港から8年半が経過をしましたが,当初の予測の過大さ,甘さは,もはや明瞭であると言わざるを得ません。  以上,スカイマーク株式会社の現状からも,またスカイマーク頼みの現在の神戸空港の状況からも,そして,神戸空港の現状からも,請願者が求める廃港も含め神戸空港の今後のあり方について検討することが問われています。  委員の皆さんの賛同をお願いしまして,私の請願趣旨説明を終わります。ありがとうございました。 9 ◯委員長大寺まり子) 紹介議員趣旨説明は終わりました。味口議員,御苦労さまでした。  次に,口頭陳述の聴取に入ります。この際,陳述人に申し上げます。  陳述の際は,最初にお住まいの区と名前をおっしゃっていただき,内容を御要約の上,5分以内に陳述を終えるようよろしくお願いいたします。  それでは,請願第46号について口頭陳述を聴取いたします。  陳述人の大前さん,発言席へどうぞ。  それでは,5分以内でお願いいたします。 10 ◯請願者 神戸市中央区の「ストップ!神戸空港の会の事務局をしています大前雅裕です。  私は,スカイマーク経営危機を機会に,廃港も含め神戸空港の今後の在り方について検討を求める請願について陳述いたします。  神戸空港は,現在1日30往復しています。そのうちスカイマークの占める割合は21往復と,全体の70%を占めています。また2013年度の乗客数は約235万人ですが,そのうち約153万人がスカイマーク利用者で,全体の約64.9%を占めています。スカイマーク自身も,中期経営計画では神戸空港を関西の拠点と位置づけ,神戸市もスカイマーク専用の格納庫を建設するなど,スカイマークに大きな期待を寄せています。神戸空港の命運はスカイマークにかかっていると言っても過言ではないと思います。  ところが,そのスカイマークが窮地だと報道をされました。7月31日付神戸新聞では,スカイマークはエアバスと6機のA380購入契約を結んでいたが,業績不振や円安で円建ての購入金額が大幅に膨らみ,支払いが困難になった。4月には前払い金の支払いを停止し,納入時期の繰り延べなどを求めていたが,エアバス側は応じず,交渉は決裂したとなっています。初め700億円の違約金の支払いの可能性が報じられていましたが,その後10月3日付の朝日新聞では,スカイマークの経営に影響を与えない金額にするとして,違約金の額は200億から230億円を軸に最終調整していると報じられ,倒産の危機はひとまず去りました。しかし,スカイマークは特別損失を計上する方針で,特別損失を計上すれば,’15年3月期の純損益は2年連続の赤字になることは確実だと思います。  そこで,スカイマークは対応策として不採算路線の休止などを検討しています。神戸空港に就航している8路線のうち4路線は採算ラインとされる搭乗率60%を割り込んでいて,休止されることも予想されます。さらに運賃の値上げが発表されています。大人普通運賃は最大で69%の値上げです。今後さらなる値上げも考えられます。そうなれば,路線の縮小と乗客数の減少は避けられないのではないでしょうか。  さらに,神戸市は2006年から2014年までの管理収支の見通しを公表していますが,着陸料,停留料,土地使用料の合計を計算してみますと,2006年から2014年度では,当初見通しの51.3%しかありません。予想と実績は大きくかけ離れたものとなっています。このスカイマーク経営危機を機会に,廃港も含め,神戸空港のあり方について検討するべきだと思います。  委員の皆さんの御賛同をお願いいたしまして,陳述を終わります。ありがとうございました。 11 ◯委員長大寺まり子) 口頭陳述は終わりました。  どうも御苦労さまでした。  以上で請願についての口頭陳述は終わりました。  それでは,請願1件及び報告事項1件について一括して当局の報告を求めます。  局長,着席されたままで結構です。 12 ◯吉井みなと総局長 ありがとうございます。そうしましたら座らせていただきます。  それでは,請願1件,報告1件,以上2件につきまして一括して御説明申し上げます。  それでは,請願第46号スカイマーク経営危機を機会に,廃港も含め神戸空港の今後の在り方について検討を求める請願につきまして御説明申し上げます。  スカイマークは,エアバスからのA380型機購入契約の違約金に関して,10月3日及び4日付でエアバスとの10月中の合意を目指して交渉を継続している旨公表されており,本市としても一日も早い解決を願っているところでございます。なお,違約金の額等につきまして,合意にいったとの報道に関して,スカイマークがそのように決定したという事実はない旨も合わせて公表されております。本市としましては,交渉の進展を見守っていきたいと考えております。  スカイマークは,国からも第3の航空会社として認知されており,現在,神戸空港の8路線全てに就航いただくなど,航空ネットワーク形成に大きく貢献していただいております。格納庫につきましては,スカイマークが当面使用する機材の格納庫整備を必要としたことなどから,本市がスカイマークに土地を使用許可し,同社で建設の上,平成24年2月から供用開始されております。スカイマークからは,格納庫の供用が航空ネットワークの形成に寄与していると聞いております。  また,10月26日からの冬ダイヤにおきましても,スカイマーク神戸空港の8路線,1日21便の運航体制を維持していただくことになっており,今後もこれまで以上に神戸空港を西の拠点として大いに活用していただけるものと考えております。  現にスカイマークからは,神戸空港規制緩和が実現した場合,延長された時間帯を活用した羽田線,那覇線での具体的な事業計画をかねてより御提案いただいているほか,冬ダイヤにおきましては1日1便体制である仙台線や鹿児島線につきましても増便をすることは検討可能だと御意向もお聞きしております。また,市としましても,8月20日から1年間,神戸市営バスで就航から1年に満たない米子線,仙台線をPRするラッピングバスを走らせるなど,旅客数の増加に向けてさらなる知名度の向上,利用促進に全力を挙げて取り組んでまいります。  神戸空港は,スカイマークのほか,開港以来就航いただいている全日空,平成25年6月から新たに就航いただいているソラシドエアエア・ドゥの計4社の運航体制となっており,利用者へさまざまな選択肢を提供いただくとともに,路線ネットワークの充実に大きく貢献いただいております。スカイマーク以外の各社からもさらなる増便や新規就航の声をいただいており,具体的には,全日空からは夜間便に関して関心を持って検討いただいているほか,ソラシドエアからは南九州方面新規路線就航の検討を,またエア・ドゥからは中期経営戦略の中で新千歳線を中心とした路線展開の検証を進めるとのお声をいただいております。  また,日本航空に対しても,これまで強く再就航を働きかけてまいりました。同社からは,現時点では具体的な再開のめどは立っていませんが,神戸空港には一定のマーケットがあると理解していただいておりまして,神戸空港規制緩和が前進すれば,一層前向きに検討していただけるものと考えております。こうした御意向等を具体化していくためにも,運用時間の延長並びに発着の拡大を一日も早く実現し,さらなる路線の便数の充実につなげてまいりたいと考えております。  空港の管理収支につきましては,市債償還費の負担が大きいことから,当面の資金対策として,新都市整備事業会計から借りることとしております。市債償還費につきましては,平成26年度をピークに,今後徐々ではありますが減少する見込みです。一方,スカイマークの4月からの仙台線の新規就航,これによりまして,発着枠の上限である1日30便に達しております。これまでにも増して運用時間の延長と発着枠の拡大は,一日も早く実現しなくてはならないと,喫緊の課題であることから,今後とも国に強く働きかけてまいります。  また,機材の大型化につきましては,大型・中型機を保有する全日空やエア・ドゥに対して現在も働きかけるほか,スカイマークにおきましても,6月からA330型機を羽田-福岡線に投入されるなど,大型機による運航が開始されたことから,今後,神戸空港にも投入いただけるようお願いしているところでございます。今後も規制緩和に向けて国への働きかけ,航空会社に対する機材の大型化,これらの働きかけによって,その実現を図り,着陸料の増収に努めるほか,引き続き経費節減をすることで,管理収支の改善に努めてまいります。いずれにしましても,市債等につきましては,最終的には空港会計の収入で返済する方針には変わりはございません。したがって,管理収支を見直すことは考えておりません。  神戸空港は,これまで2,100万人を超える方々に御利用いただき,関西圏の空の玄関口として既に定着しております。平成25年の旅客数も全国97空港中は15位,地方管理空港6空港中では1位と,全国有数の旅客数を有する空港でございまして,観光交流の推進,企業進出等にも大きく貢献しております。  また,国の成長戦略の柱として創設された国家戦略特区に指定されている神戸医療産業都市は,我が国最大のバイオメディカルクラスターへと発展しており,神戸空港はこの国家プロジェクトを支える重要な交通インフラでもあることからも,廃港は全く考えておりません。今後も航空会社や利用者の方々から強い要望をいただいている運用時間の延長並びに発着枠の拡大,これらを初めとする機能充実,規制緩和を一日も早い実現を目指すとともに,兵庫県や商工会議所,そして旅行会社とともに利用促進を図り,より一層利便性の高い空港となるよう今後とも取り組んでまいります。  続きまして,平成27年度兵庫県予算に対する要望,これにつきまして御説明申し上げます。  この要望は,兵庫県の予算編成時期に合わせまして,例年,神戸市として要望事項を取りまとめて行っているものでございます。  お手元の委員会資料の表紙の裏面をごらんください。  要望項目,まちの活力の創出のうち,みなと総局所管である神戸空港利便性向上計画的開発団地リノベーションに関して御説明申し上げます。  資料1ページ,めくっていただきまして,1ページをお開きください。  まず,神戸空港利便性向上につきまして,神戸空港を含む関西3空港につきましては,利用者の立場に立った利便性の向上及び関西経済の発展の観点から,それぞれの能力を最大限活用して最適運用を目指すこと,これが不可欠でありますことから,以下の要件につきまして,必要な支援をお願いしております。  まず1点目といたしまして,神戸空港事業への助成に係る事業費の確保でございます。  神戸空港の安定的な運営の確保を図るため,神戸空港事業の助成について所要の事業費の確保をお願いしております。  2点目といたしまして,3空港の一体運用を視野に入れた,神戸空港の機能充実及び規制緩和の実現に向けた関係機関に対する積極的な働きかけでございますが,利用者や航空会社からもその実現を強く要望いただいている現行の1日15時間運用を18時間に延長する運用時間の延長,2つ目に,30便に制限されている発着の拡大,3つ目に自家用機及び自社使用のために借り上げるオウンユースチャーター機に限定されております国際便の就航につきまして,団体等の構成員が費用負担するアフィニティーチャーター機等国際チャーター便の運用規制の緩和,4つ目に,国際ビジネスジェットなど利用促進を図るために,税関・出入国管理・検疫のCIQ体制の充実につきまして,引き続き,県・市一体となって国など関係機関に対して積極的に働きかけていただくことをお願いしております。  3点目といたしまして,県下及び就航都市でのPR活動等について積極的な取り組みでございますが,兵庫県におかれましても,神戸空港利用推進協議会の一員として,神戸空港の需要喚起や利用促進を目的とした,県下や就航都市でのPR活動やイベントの参画のほか,航空会社に対する機材の大型化の働きかけ等につきまして,より一層推進いただくようお願いしております。  2ページに参りまして,4点目といたしまして,海上アクセス航路の積極的な利用促進でございます。同航路を運用してきました旧海上アクセス株式会社が,平成25年10月1日に株式会社OMこうべと経営統合し,経営基盤の強化による海上アクセス航路の安定的な継続が図られたところでございます。また,平成25年4月からは,早朝・深夜の増便運航などの取り組みを実施し,一層の利用促進を図っているところでございます。つきましては,兵庫県に対しまして,広く県民に御利用いただけるよう,海上アクセス航路の運営に当たりまして,引き続き同航路の積極的な利用促進に係る御支援をお願いしております。  3ページをお開きください。  計画的開発団地リノベーションでございますが,高度成長期を契機に,大都市への人の集中の対応を目的に整備が進められてきました計画的開発団地におきまして,顕在してきている諸問題に対する地域の活性化に向けて,先行的な取り組みもして,近隣センターリニューアルに対する支援をお願いしております。  計画的開発団地リノベーションの一環として,地域住民が集まる近隣センターにおきまして,新たに若年世帯を呼び込めるような住宅機能を導入し,さらにその効果が将来にわたり地域全体に波及し続けるような新たな仕組みを盛り込んだリニューアルを行おうとしており,今後その具体化に伴い,必要となる御支援をお願いしております。  以上で,当局の説明を終わらせていただきます。よろしく御審議のほどお願いいたします。 13 ◯委員長大寺まり子) 当局の報告は終わりました。  これより質疑を行います。  まず,請願第46号スカイマーク経営危機を機会に,廃港も含め神戸空港の今後の在り方について検討を求める請願について,御質疑はございませんか。 14 ◯委員(山本じゅんじ) 決算特別委員会で質問いたしましたけど,その継続みたいな形になるかと思いますが,決算特別委員会では,基本はもともとの当初予測との大きな乖離があるということで,現状ではとても埋められないんではないかという指摘をさせていただきましたけれども,それで,きちんと見直しをすべきだということを求めたわけですけれども,今回また改めてその関連で,スカイマークの話が出てきておりますが,このスカイマークに関してですけれども,先ほどこの200数十億ですね,これ決定したわけではないと,そういう話もされているということなんですが,まず,違約金の件ですね,現状については決定したわけではないという話なんですけど,神戸市との関係では,どういう話されているのか,ちょっとそこをお聞きしたいんですが。 15 ◯吉井みなと総局長 スカイマークのこの件に関しましては,報道が7月に最初に出ましたが,すぐさま私と担当局長の香川がスカイマークの担当役員に会いまして,一体どうなっているのですかということで御質問をして,その後,会社として出せる情報は全ていただいております。  先ほど御説明させていただきましたように,現状はエアバスさんと協議中であるということで,スカイマークさんにとっては,少し報道だけが先行しているのかなということを言われております。ただ,報道されているような事実は,現在協議中で,それが全てじゃないと聞いております。  以上です。 16 ◯委員(山本じゅんじ) 決まっているわけではないということなんですけれども,これ既にいろいろ報道されているところを見ますとね,例えば路線の見直しですとか,それから運賃の再引き上げというようなことも言われておりますけれども,現状で神戸空港を就航していたりとか,それから国内でも第3の航空会社との位置づけがありますけれども,現状の運賃の水準で,今の搭乗率を維持していると,これがもし再引き上げになると,むしろ搭乗率が下がっていく可能性というの,出てくるんじゃないでしょうか,その辺はどういうふうに見られていますか。 17 ◯吉井みなと総局長 運賃と搭乗率というか,それは会社の経営の方針でございますので,私どもがそれで搭乗率が上がる,それから下がるという,そういうコメントは差し控えさせていただきたいと思います。  ただ,今回の値上げですけども,確かに札幌便等々ですね,7割近い値上げも,それはいわゆる基本運賃で上がっておりますけども,実際,割引運賃を見ますと,実はさほど運賃が値上がりしてないというのも逆にございますので,また新たに割引制度も設けておりますので,トータルで見ますと,私どもはさほど影響はないと,私どもは考えております。  以上です。 18 ◯委員(山本じゅんじ) さほど影響がないというふうに見られているわけですけれども,実際に,まだそれほど値上げされて期間がたっているわけではなくて,今後の推移もあるかと思います。それともう1つは,やっぱり札幌関係といいますか,北海道の便というのは,どうしても雪が多くなると搭乗率下がってきますよね。そうなると,例えば同じ搭乗率の低い米子ですかね,これから冬場になると,また搭乗率が下がってくる可能性もあるということになると,なかなか厳しい中で搭乗率を維持していかなければならないということになりますが,その辺については何かお話はされていますか。 19 ◯吉井みなと総局長 各路線のいわゆる就航に対する採算性の話を委員お聞きだと思っておるんですが,そういうのは,各会社の企業事項になりますので,私どもそれは特に伺っておりません。また,当然のことながら,スカイマークさんはトータルで経営できるような体制を組んでおられると思いますので,私どもでスカイマークさんにそれ以上聞くこともございません。以上です。 20 ◯委員(山本じゅんじ) ただね,採算性の問題というのは,神戸空港そのものの今後の就航する便数にもかかわってくることですし,やっぱりそこの辺はもう少し話を詰めていく必要があるんじゃないかなというふうに思うんですね。その辺,やっぱりちょっと航空会社の問題ということではなくて,神戸空港そのものの経営にもかかわってくる問題ですからね,やっぱりもっとちゃんとそれは対応はしていく必要があるんじゃないかなというふうに思います。かといって,神戸空港よしと,私はしている質問ではないんですけどね。  それと,次にですね,管理収支の問題ですね,先ほど私が決算で指摘をさせていただいた数字が幾つか出てきたんですけれども,もともと当初,ジャンボ機とか,それから大型機だとか,こういうのも就航するというふうに見込んでいたはずですね。いろんなチラシでもそうですけど,市民にもそういうふうに説明をされていたと思うんですね。でも,実際には今小型機が中心と──羽田便が中型機に機材がえをするというのが,今2便ですかね,機材がえをしているというのが,せいぜいだと,今現状ではそうだと思うんですが,小型機が主流になっていくと。特に燃費の問題なんかもありますから,そうなると,これから大幅に乗客数が,現段階で伸びていくというのは非常に難しいんではないかなと。その中で着陸収入がそんなにふえるのかなということをすごく感じているんですけれども,決算と同じ答弁になるかもしれませんけど,もう1度答弁お願いします。 21 ◯吉井みなと総局長 まず管理収支の話でございますけども,当初は平成18年度から10年間ということで出しておりますけど,今公表させていただいている管理収支ですね,これは平成14年度の需要予測,これに基づいて,一応,国の一定の基準のもとに算出させていただいたというものです。当然,この需要予測に基づいておりますので,それで──済みません,私ごとですが,私,空港の着工から実施設計から開港まで全部,現場を担当いたしましたので,この需要予測に基づいて,当然,空港のスペックが決まっておりまして,それで私どもは滑走路の舗装厚を決めて,当然ジャンボも,ジャンボの最大離陸重量が,最大着陸重量が耐えれる滑走路舗装をやっていると,そういうのがベースにございます。これにつきましては,私ども管理収支のベースとなる需要予測,これについては,やはり長期的な潜在需要をはじいているものではございますので,当然,公共インフラとしましては,これをベースにいろんなことをはじいていくと,推計しているということでございます。  ただ,現状なんですけども──少し話は変わりますけども,この7月から香川も言っておりましたように,新関空株式会社がコンセッションの実施方針を出して,神戸空港の3空港一体運用の足がかりもできたと,こういう状況でございます。また,関西の経済界に神戸空港のポテンシャルですね,関西経済のトップの方が,いろんな場面で言及していただいているように,少し神戸空港との関係もかなり変わってきているのが現実でございます。私どもとしましては,当然のことながら,需要予測というのはきちっとした潜在需要があるということで,まずはこれの掘り起こしをきっちりやらせていただきまして,そして,公共インフラですから,使っていただいて幾らのものだとなりますので,まずはこの需要をきちっと掘り起こして,そして,エアラインのほうにも,それに合わせて就航していただくと,これに取り組むことが一番の状況だということでございます。  そういうことで,管理収支につきましても,今後の見通しはということ等というのは,前回もお伺いになられていましたけども,当然のことながら,私どもとしましては,想定で管理収支を予測するんではなくて,管理収支の今後につきましても,当然のことながら,先を見通した予算のときにきっちり御説明させていただいてするようにさせていただきたいと思っております。  以上です。 22 ◯委員(山本じゅんじ) スペックの話は,それはもちろん設計段階の話ですから,それは当然のことで,別に今回の需要予測の問題と余り関係のない話だと私は思っておるんですね。  それと,3空港一体の足がかりができたと,コンセッションの話でね,そういうふうにおっしゃられてましたけれども,まだとても足がかりとは,とても言える段階にはないんじゃないですか。そういう認識に今,足がかりができたという認識に立っていらっしゃるんですか,もう1度お聞きします。 23 ◯吉井みなと総局長 3空港の一体運用は,かねてからこれが望ましいと私ども申しております。新関空株式会社がコンセッションで,実際に新しい運営権者が──神戸空港ですが,一元管理ができるように交渉できるという文言を書いていただきました。これは何かと言いますと,新関空株式会社は,私どもがどう見てるんかと言いますと,これ実は国の会社でございますので,国の会社がそういうことで初めて文章で入れていただいたということで,私どもはこれはかなり意義が深いということです。これは足がかりができたというふうに考えております。  以上です。 24 ◯委員(山本じゅんじ) ただ,それはですね,これまでの説明の中で,結局,運営権を購入した会社が,神戸空港を視野に入れるかどうかって,これからの話だということで,結局またその先は,幾ら今の関空会社がそういうふうに書き込んだとはいえ,これからどうするかというのは,運営権を購入した会社との関係にもなってくるので,まだ本当に海のものとも山のものとも,ちょっとわかりにくい話で,非常に雲をつかむような話なんですけれども,そこに果たして期待をするということなのが,どうなのかという疑問は私1つあるんですね。もう1つは──海のものとも山のものともわからないような,そういうところにちょっと期待をするのはどうかと,やっぱり思うのが1つ疑問になるところなんです。  それで,もう1つは,結局3空港一体運用ということになると,むしろ大阪空港,関西空港という主眼に置かれて,むしろ神戸空港が少しはじかれてしまうと,そういうふうなこともちょっと想定が出てくるかもしれませんけれども,そういう,その辺のことについては,3空港一体に期待を寄せる立場として,どういうふうに見ていらっしゃるんですか。 25 ◯吉井みなと総局長 委員のおっしゃるとおり,当然のことながら,私は足がかりができたといった状態です。これは今後の状態になります。私どもは,正確に言いますと,運営権者は神戸空港の管理者と協議ができるというふうに,新しい運営権者が,神戸空港に対していろいろ,私ども話ができるということを条件に書いていただいたんですね。実際のコンセッションの運営方針で下に小さな字で書いていただきましたけども,過去でいきますと,私どもでいきましたら,神戸空港が初めて位置づけられたときのただし書きで書かれたようなことがありまして,第5次空整のことですけど。そこで,ただ,現在,私ども,当然のことながら,いろんな投資家の方──これは別に関空のコンセッション以外に,神戸空港はどういう評価なんだということ,また関西の経済界の方もいろいろ聞いております。その中で,当然,私ども投資家,これは金融機関とか,こちらも懇意にさせていただいている商社ですけども,こういう方たちにかなり高い関心を持って受けとめると,外側からそういう話を聞いておりますので,私どもは足がかりではございますけども,これはマイナスの期待ではなくて,プラスの期待だと考えております。  以上です。 26 ◯委員(山本じゅんじ) 協議ができるということであって,確実に3空港一体に向けての話になるというわけではなかなかならないんではないかなと,そういうこともちょっと懸念をするところです。  もう1つは,やっぱり3空港一体というのが,以前にも申し上げたかもしれませんが,やっぱり現段階できちっと神戸空港,市民との関係できちっと説明をしてきたことがクリアできない段階で,3空港一体のほうに大きくシフトしていくということは,非常に市民としても,すごく疑問に感じますし,余りにもちょっと責任がおざなりではないかなという感じがしております。ですから,この3空港一体の問題と,それから現在の神戸空港の問題というのは,少し切り離して考えていく必要があるんじゃないかなというふうに思います。  それで,ちょっと話が少し横道にそれてきたんですけれども,少しもとに戻しますが,着陸料収入の関係ですね,着陸料収入と,それから停留料,それから土地使用料と,先ほどの請願者の話からもありましたけれども,自前で確保できるのは3割程度と,そんな状況で,今,航空燃料譲与税とか地方交付税ですね,あと県補助金というのが,収入の大部分ですね。これが実際には現状だと思うんですね。そうすると,飛行機を大きくしていかないと,収入を当初見込んだように確保していかなければならないと,そういう現状にあると思うんですけれども,それでいいんですよね,確認しておきます。 27 ◯吉井みなと総局長 着陸料収入,停留料収入についてはもちろんのことながら,大型化していくのがこれから収入をふやすという方法です。ちょっと1点だけお断りしておきますけども,空港に使っている地方交付税なり県補助金,それから燃料譲与税ですね,これは当然空港のために使うべきものであって,これは補填の収入でございますので,これだけが特別入れてるようなことではございませんので,それは繰り返しちょっと,ここで確認させていただきます。 28 ◯委員(山本じゅんじ) 算定されているというだけで,別にそこに使ってくださいと,色がついているわけではないんでしょう。それはそうじゃないんですか。 29 ◯吉井みなと総局長 県の補助金につきましては,神戸空港が広く県民に貢献をするということで,これは県から直接神戸空港にいただいております。当然,地方交付税につきましては,実は施設を持っておりますので,これに対する地方交付税を充てるように定められておると。それから,燃料譲与税につきましては,これは飛行場に使うように,これは法律で決まっておりますので,充てられるというふうに計算されるのではなくて,これに使うということでございます。  以上です。 30 ◯委員(山本じゅんじ) 今回ね,ちょっと話は県予算要望のほうに入っちゃって申しわけないんですけど,県予算のほうに財政的な支援を要望しますというふうにも,神戸空港関連で要望されていますよね。ということは,つまり単体ではもう大変,もうしんどいですということをはっきりと言っているようなものなんですけども,その辺については違いますか。 31 ◯吉井みなと総局長 ちょっと繰り返しになりますが,県は神戸空港に補助をするというスキームのもとに神戸空港は動いておりますので,ただ,県のほうも毎年度,これ当然,予算マターでございますので,そういう意味で,ちょっと次のことに少し入ってしまいますけども,そういう意味で県にお願いしているということでございます。 32 ◯委員(山本じゅんじ) 結局,収入──飛行機が大きくならないと,現状の30便であっても,収入,きちっと得ることは難しいんですよね。難しいというか不可能ですよね。それで,現状で言うと,搭乗率はこの9月の段階で71.6%なんですけれども,実際にこれは提供座席数が当初よりも低くなっていると。飛行機が小さくなっているからこそ71.6%を維持しているというのが実態ですからね。やっぱりもともと当初見込んでいた形で就航して,現状でどうなのかということもやっぱり考えていく必要があるんですね。先ほど来の答弁からで,需要の掘り起こしやと,それを当初計画に対しては需要の掘り起こしやというふうな話もされてましたけれども,8年かかってこの現状ですよね。やっぱりこれは今後の方針も見直しも必要になってきている段階じゃないかと思うんですけれども,いかがですか,局長。 33 ◯吉井みなと総局長 8年もかかってこの状況であると言いますけど,この8年間の間は,神戸空港だけではないんですけども,リーマン・ショックもありですね,これ実は神戸港のほうにもかなりきいておりますけど,ですから,あとはヨーロッパの経済不振とか,アメリカの少し経済戻ってきた,こういう状況で,いろんな状況がございます。その中,ちょっとがくっとしたのはJALの撤退という状況もございました。そういう中で,神戸空港地方管理空港でやっぱり1番のポジションにおるというのは,これは私どもの職員の努力のたまものだと思っております。ただ,実際の着陸料につきましては,当然,現在30便の枠という中では,大型機の導入,これがストレートに着陸料を上げる手法ですので,私どもはこれに対して鋭意努力していくと,そのためには,当然,需要の掘り起こしをやっていくということでございますので,御理解いただきたいと思います。  以上です。 34 ◯委員(山本じゅんじ) 地方管理空港で1番というのは,決特でも聞きましたけれども,今,現在,松山空港と14位,15位争っているような状況ですよね。やっぱり,ただ,国が関与している空港と地方単体で関与しているところと,単純に横並びで比較することはできないと思うんですけど,やっぱりそれぞれ経営状況については,少し神戸空港のほうが経営の内容としてはしんどいんじゃないかなという印象があるんですけれども,その辺についてはいかがですか。 35 ◯吉井みなと総局長 経営の状況についてということです。現在,確かに管理収支は少しマイナスの面がありますので,新都市事業会計から資金を借り入れているのが,これが現状でございます。ただ,空港そのものトータルはですね──トータルといいますか,申しわけありません,空港も神戸港も同じように公共インフラでございますので,これは当然長期にわたって収支がとれればいいと私は考えておりますので,現状が少しマイナス気味だからといって,これで経営が問題があるというふうには一切考えておりません。 36 ◯委員(山本じゅんじ) 先ほど1つ前の答弁で,経済状況のことをおっしゃられましたけれども,これも決特で言いましたけど,もともと経済がどうであれ関係なく,雇用がふえますとか,それから経済の活性化に寄与しますということをおっしゃられていましたね。税収も上がりますということを言ってたんですけど,経済に関係あるという答弁,矛盾してるじゃないですか。
    37 ◯吉井みなと総局長 先ほど経済に関係あると答弁いたしましたのは,当初,私どもが出した需要見通し,それから管理収支見通しについて,少しずれがあるということで,経済の影響があると,そういうふうに答弁させていただいた。神戸空港の経済効果いうのは,これはもう,ここから見ても企業誘致もいただいて,わかるとおりですので,これは絶大な効果がございますので,また観光交流人口もそうですし,経済効果につきましては,なかなか定性的なことしか現在申し上げる時期にはございませんけども,確実にあるということで考えております。ということで,そういう意味の経済変動でございます。  以上です。 38 ◯委員(山本じゅんじ) そういう意味での経済変動でしたら,やっぱり今の段階に合わせて,ほんなら,じゃあ,どれぐらいになります,今の現状ではどうなんですかということも,もう1回引き直しをして,きちっと市民に示していくということも必要なんじゃないかなと思うんですけれども。特に今管理収支の見通しで,27年度までしか出してませんよね。28年度以降については,ちょっとお聞きしたところ,1年ごとに出していくんやというふうになってます。でも,実際にはこれから神戸空港,まだまだ続けていこうとおっしゃられているんですから,それ以降の見通しというのもきちんと中期的・長期的に見通しを立てていく必要があるんじゃないかというふうに思うんですけれども,そこはいかがですか。 39 ◯吉井みなと総局長 先ほども少しお話しさせていただきましたけども,確かに需要見込み自体は,需要予測に基づいて,現在の管理収支を策定したものです。ただ,先ほどもお話ししましたように,現在,神戸空港は関空のコンセッションがスタートしたということで,少し新しいステージに入ってきていると。さらに直背のポートアイランドの第2期につきまして,国家戦略特区に入るということで,これからますます発展を,実は神戸空港が支えるインフラになるというふうになっている,そういう状況でございます。そういう中で,これもちょっと繰り返しになりますけども,スカイマークからは,当然,羽田,那覇線に対する具体的な路線の提案を国にしていただいておる中,全日空も私も直接お話しさせていただきましたけども,夜間便をかなり強力な関心を持っていただいておる。また,ソラシドエアにつきましても,これ私,来月,社長に会いにいきますけど,新規路線の就航の検討をすると言っていただいております。エア・ドゥにつきましても,直接社長とお話しさせていただきましたけども,実は中期経営戦略を立てるんだという中で,当然,新千歳空港が中心になりますけども,神戸空港も視野にきちっと入っているというふうに聞いております。そういうことで,こういう状況でございますので,一定の想定のもとに,いろんなことを定めて,路線とか便数とか機材とか,この辺を一定を想定をして出しても,それは余り意味がないことだと,かなり混乱することだと思っておりますので,それよりも,当然のことながら,私どもは潜在需要をこれを早期に顕在化させると,これまずは取り組むということで,実際の管理収支につきましては,そのような見通しがきちっと立つ予算編成時期に,予算編成の中できちっとお話しさせていただくということで,これが最も適切であると考えております。  以上です。 40 ◯委員(山本じゅんじ) 全然納得いかないんですけれど,やっぱりこれまで27年度までつくってきたという,理由があってつくってきているわけでしょう。それを28年度以降つくらないというのは,これから先ほどいろいろおっしゃられましたけれども,やっぱり規制緩和が実現したらという仮定の話がずっと続くわけですよ。そうしたら,現状のままで,じゃあ,どうなっていく,どうなんだということも,一方で想定しながら,さきの仮定の話でも加味していく必要があるんじゃないかと。そのためには,現状でそのまま推移をするとどうなのかというのをきちんと見通しを立てていかないと,これからの計画というのを立てられんじゃないですか。いかがですか。 41 ◯吉井みなと総局長 再度ちょっと申し上げる──繰り返しになりますけども,現在の1日30便のままで想定すると,私どもこれは望んでいるわけでもなく,これを今現在何とかしようとしている最中ですので,それに対して,現状でもいいんじゃないかということですが,それに対して,私どもそういう作業をする予定は全くございません。  以上です。 42 ◯委員(山本じゅんじ) 現状でいいなんていうことを私言ってないんですよ。現状のままだったらどうなるかということも,ちゃんと見通しとして示す必要があるんじゃないかということを私申し上げたんです。というのが,やっぱり空港がつくられる過程の中で,非常に市民運動も大きく盛り上がったと。そうした中でつくられた空港で,そのために特別会計もできたわけですからね。そういう意味では,市民に対してきちっと空港に関しては適切に説明するんやと,ちゃんと説明していくんやということを示すために,この会計をつくったわけでしょう。そうすると,その責任を果たしていくためにも,まずは今の30便で需要も想定していたわけですし,それについて,きちんと強化をしていく意味では,市民としてはやっぱりこれから28年度以降の──28年以降ですかね,28年以降の収支計画の見通しというものを立てる必要があるんじゃないかというふうに私は思うんですけど,それは本当に市民としてぜひやってほしいという思いがあるんですね。もう1度答弁お願いできますか。 43 ◯吉井みなと総局長 繰り返しになりますけども,先ほど申しましたように,神戸空港は少し大きな変化の状況の中におるという中で,エアラインさんからもかなり強力な申し出もいただいておる,そういう中で,一定の想定をして何かの形で出すということは,やはり,多少混乱を招くと考えておりますので,きちっと見通しが立つ予算の編成の時期に,予算の中できちっとさせていただきたいと思います。  以上です。 44 ◯委員(山本じゅんじ) 1年1年ということですね。やっぱり3空港想定をして,そこを前提にした話になっているということ自体はとても納得がいかないと私は思います。この間ですね,神戸空港にどれだけ資金が流用されたか,さっき少しだけ触れられましたけれども,いろいろあるんですね,赤字補填ですとか,格納庫の整備負担ですとか,財源補填ですね,空港ターミナル会社への支援とか,いろいろ合わせると1,200億円ぐらいあるんですね。さらに空港島の借金の借換債1,000億円ありますし,非常にたくさんのお金がこの空港そのものにどおんとつぎ込まれているんですね。じゃあ,果たしてそれが今後解消される見通しがあるのかというと,現状でどうですか,もう収入自体も3割4割っていうところにとどまっている現状ですし,果たしてこれが本当に解消できるんですか,お答えください。 45 ◯吉井みなと総局長 まず神戸空港のほうからでございますけど,実際,現在,市債返済の額がかなり多うございまして,現在,当面は単年度は少し足らないということで,新都市から補填しておると。また,新都市会計から空港事業に一定の支援というよりも,立てかえをしております。これは事実でございます。ただ,ベースが新都市事業でございますけども,これも過去からずうっと申し上げてますように,私ども昭和40年代からずうっとやっているんです,もう50年以上やっている,かなり長期の事業と。現在,新都市事業会計での事業はもうピークは過ぎておりますけど,まだまだこれから企業誘致なり住宅需要ですね,これ要請に応えていくということで,事業はピークは越えて終息のほうには近づいてますけども,まだまだこの中で,当然,資金回収はできますので,事業をもって,これはやっていけると考えております。  以上です。 46 ◯委員(山本じゅんじ) 立てかえですよね,結局。立てかえということは,やっぱり土地の売却が進まないと,結局は返せないということ,土地の売却と,あと収入がちゃんと得られないと返せないということになりますよね。そうすると,じゃあ,この立てかえ分ですね,あと,多分,借りかえをしているので,利息もつきますよね。そうすると,結構な負担になってくる可能性ってあるんですよね。それがきちんと返せるのかどうかというのが,やっぱり現段階ではすごく疑念──疑念というか,疑問に感じるんですね。これは,土地,たら,土地が売れたらとか,そういう,たらの話になってくるんですけど,本当に空港の運営の問題とは別にですね,土地の売却を進めていかないと,借りかえたお金,立てかえてもらったお金というのは返していくことができないわけですから,当然,本当に返してもらえるのかというところが非常に疑問に感じるところです。なかなか売却については,いろいろとされてて,それなりに企業も出てきているようなんですけれども,実際に新都市のほうの話になりますと,そちらで土地を売却して,得られた収入,現金できましたと,空港にざあっと流れていくと,こんな構図がずっとできている状況で,果たして空港そのもので運営でこれで返していけるのかということについては,非常に問題があるんじゃないかなというふうに思います。  これについては,もうこれ以上しませんけれども,やっぱり立てかえたお金ですね,本当に返してもらうんやということは,きちんとした市民に説明できるような,そういう方向性というのは打ち出していく必要がありますし,やっぱりそうなると,これからの先の見通しというのもきちんと示していく必要があるんじゃないかなということを1つ指摘をしておきたいと思います。  それから,立てかえの分で,やっぱり心配になってくるのは,海上アクセスといいますか,ベイシャトルの問題ですね。結局100数十億消えちゃいました。既に前例がそこにあるんですよね。もう1度同じことになりかねないというのは,これまでにも何度も私も聞いておりますし,それから現段階でもですね,本当にこれから多くの借金を抱えて,ここまでなるかどうかわかりませんけれども,実際にそういう不安に対して,きちんとこれから応えていけるのかどうか,現状でですね,その辺はどうですか。応えていくというふうにおっしゃるかもしれませんけど。 47 ◯吉井みなと総局長 実際,空港整備事業に係る公表財政計画を指しておりますけども,これはきちっとした誰がどう責任を持って,どういう形で返済するという枠組みをきちっと決めておりますので,私はこの中で十分やっていけると思っておりますので,自信を持って今後ともやっていきたいと思っています。  以上です。 48 ◯委員(山本じゅんじ) 土地の売却ですね,これ現在13%ですね,売却予定のね。たった13%がというのが現状でして,これから本当に右肩上がりで伸びていく可能性というのは,本当にあるかどうかって,非常に不透明なんですよね。全国的な状況を見ると,ちょっと今のところが狭くなったから新しいところに移っていこうかと,そういう中での選択肢の中の1つに入るかもしれないんですけれども,ただ果たしてそれで神戸空港の土地に集中するかというと,そういう環境にもなかなかないんじゃないかなというふうに思うんですね。幾らエンタープライズゾーンの適用拡大ということをしたとしても,難しいんじゃないかなというふうに思います。  もう終わりますけれども,結局,当初描いていたような状況になかなかないと。今答弁いろいろお聞きしましたけれども,やっぱり,たらとか,そういう仮定の話ですね,それから,こういうふうになってくれたらというような話が多くて,こういうふうにしていこうというものが全然見えてこないわけですし,やっぱり27年度までしか,収支の見通しというのも立てていない。そこから先は1年ごとやというふうになると,3空港一体を前提としたやっぱり話になっているということで,余りにも現状ではなかなかうまくいかないから規制緩和のほうに期待を持たせる,それから3空港一体のほうに期待を持たすということで,これはちょっと余りにも現段階では非常に無責任ではないかなあというのを改めて感じます。やっぱり現段階で,今までの状態というのをきちんと踏まえた上で,これからどうしていくかということは,判断をしていく必要があると思います。  地方管理空港で1番とはいえ,でも実際に神戸空港単体として見てどうなのかということが,今市民としても大きな関心の的になってますから,そこは,その思いはきちんと受けとめてほしいと思います。ですから,28年以降の収支の見通しというのをきちんと立てて,市民に示し続けていくと言うんであれば,市民に示していくべきだと思いますし,そこは要求をしておきたいと思います。  やっぱり,なかなかスカイマークの状況も大変厳しいですし,請願者がおっしゃっているように,廃港も含めて,神戸空港の今後のあり方について検討する,すべきやというのは,本当にそのとおりだなというふうに思うんですね。やっぱり一旦この段階でどうしようかと,立ちどまると。それから来年20年ですね,震災から──この震災の問題と,それからこの神戸空港の問題というのは,全く切り離して考えることできない問題ですから,その辺はやっぱり市民の思いをもきちんと受けとめていただきたいということをお願いをして,私の質問を終わります。 49 ◯委員長大寺まり子) 他にございませんか。 50 ◯委員(あわはら富夫) ちょっと空港の問題で質問するの久しぶりなんで,ちょっと数字的なことを教えていただきたいんですが,ちょうど9月が終わって,今10月ですので,最近の乗降客数ですね,乗客数か──がどれぐらいで,たしか前年度が235万人ですので,それを超えるような勢いになっているのかどうか,その辺まずちょっとお聞かせください。 51 ◯吉井みなと総局長 今年度の4月から9月の上半期ですね,大体130万人をちょっと切るぐらいですので,そういう意味ではかなり伸びておるというような状況でございます。 52 ◯委員(あわはら富夫) そうすると,昨年の235万人は超える勢いにあるというふうに理解していいんですか。 53 ◯吉井みなと総局長 冬ダイヤの発表もこれからでございますので,確実なところは申し上げることはできませんけれども,上半期が大体130万人弱ということで,ごく普通で変わらなければ,その倍になるだろうという推測だけはできます。 54 ◯委員(あわはら富夫) スカイマークの関係なんですけれども,LCCの就航の関係で非常に苦戦しているというふうに言われているんですが,ただ,この神戸空港の中でスカイマークの占める位置が70%と,乗降客でこの請願者によれば約65%ということになると,スカイマークさんそれほど今のところは減ってない,むしろふえている状況にあるというふうに理解していいということですか。 55 ◯吉井みなと総局長 委員おっしゃるとおりでございまして,もう少し,ことしの上半期の搭乗率のほうを御説明させていただきますと,札幌便が78%,それから茨城便で61%ぐらいです。羽田は74%,長崎64%,鹿児島61%,那覇75%,残念ながら仙台が若干60を切って57%です。米子は,これも40%若干切って39.5%ということで,実はスカイマークの搭乗率は,これちょっと他空港を全て見ているわけじゃございませんけども,かなりいいほうだと感じております。 56 ◯委員(あわはら富夫) 実はそのスカイマークの決算というんですかね,その中身を見ると,昨年度に比べれば,スカイマークの搭乗率高くなっているんですけれども,実際一昨年と比べると,一昨年がたしか平均して77%ぐらいだったと思うんですけれども,そこと比べると,昨年が低くて──昨年というか,これはちょっと時期が1年ずつずれますけども,それで見ると,65%ということで,若干伸びていると。だけども,一昨年と比べると,実は下がっているんやというふうな内容の指摘があるんですけど,その辺はどうなんでしょうか。 57 ◯吉井みなと総局長 当然トータルの搭乗率は委員おっしゃるとおりなんですが,搭乗率だけで会社の経営とか,それでネットワークはどう組むのかというのは,ちょっと別の議論だと思っておりますので,実は私ども,神戸空港そのものの搭乗率は私ども一喜一憂はしておりますけども,会社トータルの部分については,さほど関心を持って見ているのは一切ございません。 58 ◯委員(あわはら富夫) ちょっと聞きたかったのは,たしか昨年から比べれば,搭乗率がスカイマークもよくなっているんですけれども,一昨年と比べると,実はかなり下がっているというふうなことを言われているんですけども,神戸空港でもその傾向はないんですか。 59 ◯吉井みなと総局長 済みません,空港トータルの実は数字は,今手持ちはないんですけども,昨年に比べたら,ことしはさすがに上がっております。今その状況です。(「もう1つ前だったらどうなんですか。」の声あり)  ちょっと,きょうは手持ちがございませんので,申しわけございません。 60 ◯委員(あわはら富夫) それではまた後で知らせていただいて。多分もう1年ぐらい前と比べると,ちょっとかなり落ちているんじゃないかなと。全体トータル的にスカイマークの会社,2年ほど前は非常によかったんですけれども,前年度ぐらいで落ちて,ことしはそれを維持しているような状態だというふうに思うんですね。LCCの影響というのを,その段階の中で受けてきているんじゃないかなというふうに思っているんですが,その辺のところの流れについては,みなと総局さんのほうは,余り関心がないのか,把握しておられないんですか。 61 ◯吉井みなと総局長 ちょっと空港トータルの数字だけちょっとわかりましたので,神戸空港トータルの搭乗率です。23年度はさすがに高くて70.3%です。24年度が64%,25年度が65%,関空のLCCの影響が若干出始めていると思います。ただ,スカイマークさんにお伺いしますと,それでスカイマークと位置づけが違うので,スカイマークがそれでかなりの影響を受けるということは考えていないというのは聞いております。 62 ◯委員(あわはら富夫) スカイマークさんがそう言っているのは,僕も知ってるんですけども,ただ,やっぱり客観的な数字で見ると,確かに去年っていうか,1年前と比べると,少しスカイマークさん頑張っておられるんですけども,その前の年と比べると,やっぱりかなり影響受けてて,それに今回,実際の飛行機の関係のない──飛行機,関係ないといったら語弊がありますけれども,経営の失敗というんですかね,それが今回もろにアメリカとの関係全部出てきて,それがプラスアルファとして作用してきているというところが,スカイマークさん,これから大丈夫なのかということを皆さんが疑問に感じるのと,それとスカイマーク,順調にある程度,僕も伸びてきたと思うんですけれども,やっぱり頭打ちに最近なっていると。そことの関係の中で,経営というのをどう見ていくのかというのがあると思うんです。ただ,これ会社の話ですから,これ以上,局長に聞いても,会社の内情について,お話をしていただくわけにいきませんけれども,そこに委員である私たちは,非常に不安を感じているということを,まず理解しておいていただきたいと思います。  それとの関係で,3空港の関係のことで,ちょっとだけお聞きしたいんですけれども,この請願の中身が,廃港も含め,神戸空港の今後のあり方を検討するようにということですから,3空港のことを質問するのも,この請願の願意の中に含まれていると思いますので,若干質問させていただきたいんですけれども,いわゆるコンセッションを実施をして,関空のほうが運営権をこれからどういう条件がつくのかとかいうことは,まだわかりませんけれども,売却をして,その売却で受けた会社と今度は神戸市が交渉できるというふうなことになったと。それがこれから神戸空港が生きていく1つの道だというふうに,先ほども答弁されたんですけれども,今まで僕が聞いてて,これちょっと勉強会のときにみなと総局の係長さんの方からちょっとお聞きしたんですけれども,今までは矢田市長が,神戸空港も,要するに会社化を図って,その中でコンセッションに参加できるような条件整備をするために,まず会社化を一定図らないといけないというふうな話があったと思うんですけれども,もうその必要はなくなったんだと。今の条件の中で,神戸空港の要するに運営権ですか,それを売ることができるというふうなことになっていて,別に会社化を図る必要性もないんですよというようなことを聞いたんですが,その辺はどういうことなんでしょうか。 63 ◯吉井みなと総局長 一昨年に,いわゆる空港を民営化する民営化法ができましたので,地方空港もこれの中に準じてできるということが,法律上位置づけられましたので,いわゆる公共の事業,PFI手法が空港にも法的に適用できるということになりましたので,1つの手法としてその状態でも運営権を売却できるとなったということです。  以上です。 64 ◯委員(あわはら富夫) そうすると,よくわからないのは,例えば神戸空港の運営権を売却をすると。関空のこれからの条件というのは余りわからないんで,神戸空港もどういうふうになるのかよくわからないんですけれども,例えば神戸空港の運営権を売却をするということの範囲みたいなもの,実際,神戸市が神戸空港を持っている条件の中で,どういう部分のところを売却をすると。仙台空港でも既にやってますけれども,具体的には仙台空港の事例から見ると,どういう部分のところを,どういう仕組みになるんですかね。ちょっと余り勉強してないんで,その辺はどうなんでしょう。 65 ◯吉井みなと総局長 コンセッションのやり方はいろいろございますけども,私ども,現在,関空がスタートしたてですので,今まさに研究をやっている最中ということです。例えば仙台空港でしたら,これ当然国の空港でございますので,民活空港運営法に基づいて,運営期間30年で運営してもらうということで,施設の所有者は当然国でございます。それからターミナルビルはターミナル会社が持っておりますので,実は,仙台空港につきましてはですね,ターミナルビルの負債を運営権者が収入から返済するという形をとっておるような。ですから,実は関空のほうは,実はターミナルなんかは全部,新関空会社がもう保有しておりますので,一切合財の運営を任せているんだろうと思います。私どもはターミナル会社は別にございますので,その辺をどうするんかいうのは,これから関空の状況を見ながら研究させていただくということになります。 66 ◯委員(あわはら富夫) よくわからないのは,まず何でこんなこと聞くかというと,先ほど共産党さんからも質問ありましたけれども,神戸空港のいわゆる管理の会計のほうですよね。そこで,いわゆる250億ぐらいでしたかね,最初借りて,それをずっと今返済していっていると。だけど,返済額はそれほどまだいってませんので,大方今200億ぐらいまだ残ってると思うんですけども,その200億のそのお金と,例えば,これをコンセッションした場合に,どういう関係になっていくのか。例えばさっきはターミナルビルの負債を返していくというふうな,仙台の場合はそういうやり方があると。例えば,このコンセッションの場合に,実際,空港を持ってるのは神戸市ですよね。そうすると,神戸市が今抱えている200億の負債,実はこれを肩がわりすれば,今でも成り立つ仕組みになっていますわな,会計上は。あの要するに借金を返していくという金額との関係で新都市からお金を入れなあかんというふうなことになってると思うんですけども,そう考えた場合に,そのお金の部分については,例えばコンセッションなんかの対象になってくるのかどうか。例えばその部分については,その会社がその借金のほうは支払っていくんやというふうな契約というものがあり得るんかどうか。それはどうなんですか。 67 ◯吉井みなと総局長 委員御指摘のとおり,神戸空港の市債の残債は238億ございます。実際,少しコンセッションの話では私も言い過ぎましたけど,コンセッションするかどうかも,これから当然検討していく1つの方策でございますので,現在研究している最中です。本来,コンセッションというのは,これは一般の公共施設でございますけども,公共施設の価値を判定して,それを民間事業者がこれは自分でやっていけるとすれば,運営権として売却できるというような仕組みですので,実際,負債があろうがなかろうが,そういった別の観点で構成なされるのが本来の筋なんです。ただ,新関空に関しては,もともと返済するというのが規定されておりますので,それがちょっと前面に出過ぎているのかなと思います。いずれにしても,神戸空港は収入は内訳はお見せしていますように,県の補助金も燃料譲与税も全ては空港に使う収入でございますので,それらを含めてトータルどうするんかは,これから検討していきたいと考えております。 68 ◯委員(あわはら富夫) 関空の場合ね,1兆円ぐらいかな,1兆ちょっと超すお金が当然これをどう処理していくかというのが基本になって,そこでコンセッションの中身がどういうふうに組み立てられるかというのはあると思いますね。だから,神戸空港の場合にも,実際には,それで返済できるんだというふうにはずっと言ってるけれども,実際にその230億の部分が,財産価値としてどう見るかということを言っているんじゃなくて,そういうものをコンセッションの対象になり得るのかどうか。関空だったら,その1兆円の,あれ有利子負債かな──というのがあって,それが対象になってくるんやけども,神戸空港の場合には,その238億みたいなものが対象になってくるんかどうかね。ターミナル会社は全然関係ないわけで,そう考えると,それが一番問題になってくると思うんですけれども,その埋め立て全体のことはこれは全然別の話,これは臨海都市整備事業ですから全然別だと思うんですけども,その辺のところは,どうなんですか。そういうものは対象になり得るのかどうか。これは仮定の話をしてるんやけども,対象になり得るのかどうか。 69 ◯吉井みなと総局長 なるかどうかも含めて,これから研究するようになるんですけど,事実だけ申しますと,仙台空港は国の空港で税金でつくっておりますので,資産最低評価額は0円だそうです。 70 ◯委員(あわはら富夫) 大体わかりました。わかりましたというのは,そういうことやなと,そういうことやなというのがわかった。賛成したいじゃなくて,そういうことやなということはわかりましたけど,実はこの辺が不透明だと,なかなかこの議論のしようがないわけで,今後コンセッションの中で,一番重要なこの辺の部分はどうなるのかということを注目していきたいと思います。  以上です。 71 ◯委員(安井俊彦) 簡単でね,市民の皆さん聞いておったら,えらい空港が悪者になってるように聞こえるんでね,ちょっと要望しておきたいんですが,25~26年前から空港携わってきて,かつては空港をつくったら,神戸市の真上飛ぶとか,何か産業が衰退するとか,海が全部──全部とは言わんけど汚染されて魚がおらんようになるとかね,すごい公害論が吹き荒れて,市民運動が起こって,中には住民投票をやれというような政党まであらわれた。しかし,あの状況の中で,住民投票しておったら,あのアジテーターの中で,やっぱり正確な判断,市民はできなかったということでも,我々は反対してきたわけです。その後,空港をつくったから,いわゆる騒音があるとか,あるいはまた魚がおらんようになったとか,あるいは何かといったような,あの当時,随分住民をあおってきた,そういう議論が果たして今あるのかどうかというのが1点の質問。  もう1つは,そうするとね,要するに今言われているように,採算面だけが空港のやっぱり問題として非常に大きな問題の1つとして出てきている。しかし,この空港ができたことによって,いろんな産業が張りつき,雇用が発生し,そしてまた,局長がおっしゃったように医療産業を今後伸ばしていく,都市として必要な装置がある,そういうことを考えると,一概に廃港にせえというのは,ちょっとこれはもう,我々からすれば暴論にすぎないと,こう思うんですが,その辺についてちょっと感想を述べてください。 72 ◯吉井みなと総局長 ありがとうございます。実は私も平成10年9月・10月市会,これ全て聞かさせていただきました。その上で,神戸空港の仕事に携わっていったというのが実態です。当時議論にいろいろございました,例えば騒音についても,多少の電話ありますけども,騒音がそれで生活の問題になることは一切ございません。また,確かに魚がとれないとか,実は神戸港の入出港にも影響するというふうに,かなり議論されました。これは市議会でも議論されました。一切そういうことは全くございません。逆に神戸空港が現在あることによって,私ども──私ビューローにも2年間おりましたけども,このおかげで企業誘致もしっかりできて,やはり今回,国家戦略特区に位置づけられると,これはやっぱり神戸空港が近接することであればこその医療産業都市でございますので,神戸空港は神戸経済にプラスになればこそ,過去言われているようなことは一切──マイナスの面は一切ないと信じております。  以上です。 73 ◯委員(安井俊彦) 東灘区の,名前は言いませんがね,ある人が,住民投票を支持している人があなたの店の上を飛ぶんですよ言われて反対署名したと,こう言うんですよね。まさにですね,あの状況の中で,東灘区の上を飛ぶなんかいうの言うたこともないのにですね,そういう形でやった。私たちは,実際コースを機材を飛んでいただいて,現場に立って,不快指数を確かめたという,そういういろんな地道な努力しながらここまで来たわけですね。ですから,そういう意味で,確かに採算という意味では,見通しよりか悪くなっているというのは,もう我々も反省せないけませんが,しかしながら,今後この息子を上手に育てていかないかんという,我々としても視点があると思うんです。だから,孝行息子にするために,やっぱりみんなが努力していく。  スカイマークのこと,これちょっとまた批判浴びるかわかりませんが,鈴木商店が潰れたときに,あのとき神戸市の行政は何のヘルプもしてないんですよね。スカイマークがこういう状況の中にあって,やっぱり私はスカイマークが将来神戸に本社を置くべきだと思っております。スカイマークをやっぱり神戸市が上手に協力しながら,ともに大きくなっていく必要があると思うんですよ。神戸市として何か考えられることありませんか。 74 ◯吉井みなと総局長 実はスカイマークの役員さんともお話をさせていただいています。ただ,現状では,スカイマークが神戸市に支援してくれとか,そんな話は一切ございませんので,またそういう意味では,具体にこういう支援をするという話にはなりません。ただ私ども,やっぱりスカイマークはJALが撤退した後,きちっとネットワークを張っていただいて,これに対する神戸空港では中核のネットワークを張っていただいていますので,当然これに対して何か支援することがあれば,一定の支援すべきだと思っておりますので,今後話があれば,やっていきたいと思っております。  以上です。 75 ◯委員(安井俊彦) 終わります。 76 ◯委員長大寺まり子) それでは次に,報告事項,平成27年度兵庫県予算に対する要望についてのうち,みなと総局の関係分に関し御質疑はございませんか。  (なし) 77 ◯委員長大寺まり子) 次に,この際,みなと総局の所管事項について御質疑はございませんか。 78 ◯委員(山本じゅんじ) 井吹台の今造成中の──造成中というか,北町周辺ですね,あそこの関係でちょっと1点お聞きしておきたいんですが,中学校用地が──といいますか,公共用地が設定をされているようなんですけれども,今,地元のほうで中学校をつくってほしいというような声も出ておりまして,教育委員会に売ることに──そういう話が実際に出てくれば,教育委員会に売ることになるかとは思うんですけれども,教育委員会のほうからはそういう話は来てるんでしょうか。 79 ◯吉井みなと総局長 西神南ニュータウンの井吹台北町にある,いわゆる教育施設用地のことだと思いますけれども,教育委員会からは一切そういう要請はございません。 80 ◯委員(山本じゅんじ) そうしたら,教育用地として確保されたままということで,じゃあ,話がない限りは,そのままになっていくということですか。 81 ◯吉井みなと総局長 西神南ニュータウンは,新住宅市街地開発整備法という法律に基づいて,いわゆる都市計画事業として進めております。当初の土地利用計画を定めるときに,いわゆる住宅用地から,いわゆるセンター用地,いろいろ定めまして,それで一応都市計画決定をして事業を進めています。ただですね,ニュータウンいうのは結構時間のかかる事業でございますので,途中でいろいろ土地利用の変更は,社会的な要請が出てくればそれは変更して実際事業をすることになります。 82 ◯委員(山本じゅんじ) 土地利用の変更が出てくればということなんですけども,ただ,少なくとも,この間,人口計画ふやしていますよね,2回ですかね。その中で,もともとの計画として,この地域には学校がもう1つぐらい必要やというような形で計画をされたと思うんですけれども,結局,そこが処分されなければ,土地利用計画──処分の計画にも影響が出てくるんではないかなというのは感じるところです。ちょっとそれはそこでとどめておきますが,ただ,今,教育委員会のほうから話はまだないということでしたけれども,新しい学校はつくらないと,開発者の側としてまだ新しい学校をつくる予定はないんやと,特に中学校はプレハブで対応するということで教育委員会は言っていると。ところがですね,子育て環境や教育環境というのを考えると,やっぱり開発をする側として,ただ単に土地を造成して売っていくというだけじゃなくて,これから住んでいく人たち,住みよい環境をつくっていくと。それから学びやすい環境をつくっていくという上でも,一定何らかのアクションは局のほうから起こしていく必要があるんじゃないかなということは感じるんですけれども,そこら辺は局長,どういうふうに考えますか。 83 ◯吉井みなと総局長 7月の常任委員会だったと思いますけども,私のデビューだったかと思いますけど,その際にも,高瀬委員のほうから御質問ございました。井吹台のいわゆる教育施設の問題については,私ども関知しています。そう意味で,その際に,私どものほうで積極的に取り組むという意味で,私どもは,その際にもいわゆるニュータウンの住環境,これについては,当然,教育環境も大事なものであると認識をしているということで,そういうことで,いわゆる私どものほうから積極的に,いわゆる中学校の過密問題ですね,これが井吹台自治連合会においても従前から問題になっているということで,私どものほうでいわゆる地域も入ったワークショップを立ち上げますと,私言わさせていただいたと思います。  実はそのワークショップのほうの状況なんですけども,やっぱり自治連合会さんのほうが,もともとから取り組んでおったということで,最終的には同連合会さんが主催をしていただきまして,区役所,それからみなと総局,教育委員会,それから小・中学校のPTAの代表の皆様,保護者会の皆様が入っていただいて,今,目下いろいろ検討していただいていると聞いております。私どもはその結論は──結論というか,その議論がどういう方向になっていくのかを,ちょっと様子を見ているのが現在の状況でございます。  以上です。 84 ◯委員(山本じゅんじ) じゃあ,その議論の流れを見ているというところで,まだ,その方向性としては,はっきり出てきているような状況ではないということですね。 85 ◯吉井みなと総局長 ワークショップが,主催していただいているのは現在,井吹台の自治連合会さんのほうで,いわゆるヘッドをとってやっていただいておりますので,そちらの結論が出るのを待つのが,今の筋だと思っております。  以上です。 86 ◯委員(山本じゅんじ) もう終わりますけれども,ただ,これからいろいろ教育委員会で行われている議論とか,ここの学校の問題にとどまらず,プレハブ校舎の改修とか,いろいろそんな話も出てきているんですが,結局いずれ子供の数が減ってきて,プレハブ改修になるだろうというような議論もされているようなんですが,ただ,もともとそうであるなら,これまでいろんなニュータウンとされる地域が抱えてきた課題を,またそのままそこにできてしまうんではないかなという懸念をしているわけですね。ということは,やっぱりこれまでとは違った観点で考えていく必要があるのではないかなと。そこで開発した側の局としての,もっと積極的な対応というのが必要なんではないかなということを指摘をして,この問題終わりたいと思います。それで,まちづくりに対しても積極的に関与してほしいということを指摘をして終わります。 87 ◯委員長大寺まり子) ほかに御発言がなければ,みなと総局関係の審査はこの程度にとどめたいと存じます。  当局,どうも御苦労さまでした。  委員の皆様に申し上げます。  次の産業振興局が入室するまでの間,5分間の休憩をいたしたいと存じます。   (午前11時23分休憩)   (午前11時26分再開) (産業振興局) 88 ◯委員長大寺まり子) ただいまから産業港湾委員会を再開いたします。  これより産業振興局関係の審査を行います。  それでは,議案1件及び報告事項1件について一括して当局の説明及び報告を求めます。  局長,着席されたままで結構です。 89 ◯佐藤産業振興局長 産業振興局でございます。どうぞよろしくお願いいたします。  それでは,お手元にお配りしております産業港湾委員会資料によりまして,第82号議案神戸市いのししからの危害の防止に関する条例の件及び平成27年度兵庫県予算に対する要望のうち,産業振興局関係分につきまして,一括して御説明申し上げます。  お手元にお配りしております委員会資料の1ページをお開き願います。  第82号議案神戸市いのししからの危害の防止に関する条例の件でございます。  本件は,前回の常任委員会でも御説明させていただきましたように,今年度,イノシシによる人身事故が増加していることを受けまして,パトロール事業や追い払い事業といった安全・安心確保に向けた取り組みに加えて,餌づけ禁止の取り組みをさらに推進していくため,条例の改正を行おうとするものでございます。  なお,条例の名称変更など,条例の基本的事項の変更のほか,条項の追加,移動や文言の整理を大幅に行う必要があったことから,改正が広範囲にわたり,一部改正では複雑となるため,全部改正として提案しております。  それでは,主な改正内容について御説明をさせていただきます。  まず,名称を神戸市いのししからの危害の防止に関する条例に変更するほか,第2条では,規制区域内での規制行為の追加として,道路そのほかイノシシが出没する可能性がある場所にイノシシの食物となる可能性のある物をみだりに放置することを規定いたします。  2ページをお開きください。  第7条では,必要な措置として,必要な限度において職員が餌づけ行為等の行われている場所に立ち入り,実施状況の検査等をすることができることを規定いたします。さらに第8条では,規制区域内での違反者に対する措置の強化として,勧告に従わない悪質なケースにおいては,勧告に従うよう命ずる措置を規定し,また第9条では,命令に従わなかったときや立入検査を拒み,妨げる等をした者がいるときは,その内容を公表する措置を規定いたします。その他,所要の文言改正を行います。  次に,平成27年度兵庫県予算に対する要望のうち産業振興局関係分につきまして御報告をさせていただきます。  追加でお配りをしております資料をごらんください。  その他要望事項1まちの活力の創出の(4)神戸ルミナリエの財源措置の拡充でございます。  神戸ルミナリエは,阪神・淡路大震災犠牲者の鎮魂と都市の復興・再生への夢と希望を託し,震災の起こった平成7年12月に初めて開催されて以来,震災で打ちひしがれた神戸のまちと市民に大きな感動と勇気,希望を与え続けてまいりました。震災を語り,受け継いでいく事業として開催していくためには,一方で,全体の経費削減を図りつつ,財源確保の努力が不可欠でございます。収入面は年々減少傾向にある中,引き続き,兵庫県に対して神戸ルミナリエの継続開催に向けた財政措置の拡充を要望するものでございます。  (6)地域コミュニティーの核である商店街・小売市場の活性化でございます。
     兵庫県による商店街・小売市場の支援事業のうち,被災地の商店街・小売市場に対しては,阪神・淡路復興基金を財源に行われております。平成26年度で復興基金が終了する予定とのことでありますが,復興基金を財源とした支援事業の継続,もしくは復興基金廃止の場合,同規模程度の事業を実施できるよう復興基金にかわる一般財源の確保を要望するものでございます。  以上,第82号議案神戸市いのししからの危害の防止に関する条例の件及び平成27年度兵庫県予算に対する要望のうち産業振興局関係分について一括して御説明を申し上げました。  何とぞ御審議のほどよろしくお願いいたします。 90 ◯委員長大寺まり子) 当局の説明及び報告は終わりました。  これより質疑を行います。  まず,第82号議案神戸市いのししからの危害の防止に関する条例の件について,御質疑はございませんか。 91 ◯委員(山本じゅんじ) 前回の議論で,イノシシの条例に関する質疑も行われていたんですけれども,この間もまだまだ人身被害が多いようですし,それから通報ですね,それも結構ふえているように聞いているんですけれども,前回のやりとりされた質疑,ちょっと振り返りますと,頭数の把握がきちっとされていないというふうにお聞きしたんですね。それで,対策を考えていく上でも,全頭把握というか,ある程度のきっちりそれなりの把握というのが必要じゃないかと思うんですけれども,そこについてはいかがでしょうか。 92 ◯清水産業振興局農政部長 イノシシの六甲山に生息しております頭数管理という御質問でございますが,なかなかイノシシにつきましては個体数の変動が非常に激しい動物であるというようなことで,自然増加率の推定範囲が非常に大きいというような,そういった専門家の御意見もございます。我々としては,何頭いるかというのが,ちょっと県も同じなんですけど,なかなかできていないという状況でございます。そういう中で,昨年度,700頭の頭数を捕獲しておりますので,それの数倍は生息しているんではないかなというような推測でございます。  以上です。 93 ◯委員(山本じゅんじ) その数倍という,700頭の数倍ぐらいというのは前回の質疑でもあったと思うんですが,ただ,対策をこれから考えていく上でも,やっぱりどれぐらいというのをある程度把握しておかないと,適正規模がどれぐらいでっていう判断もすごくしにくいんではないかなと思うんですけれども,そこはいかがですか。 94 ◯清水産業振興局農政部長 このたび鳥獣保護法の改正が可決・成立しています。来年の6月までには施行されるというふうに伺っております。そういった中では,鳥獣の管理というような,そういった考え方が位置づけられます。そういった鳥獣の中には,指定管理としてイノシシ,あるいは鹿,そういったものが指定されるというようなふうに伺ってございます。我々としましても,どれだけ生息しているか,それに応じて国のほうもイノシシの個体数を10年後の35年度を目途に半減させたいというような,そういった目標もございますので,我々としましても,現状の頭数が何頭かというのを知りたいというのは本音のところでございます。なかなか県に対しても,そういったところを調査していただきたいというような要望をしておりますが,先ほど申しましたように,なかなか難しいという面ございます。そういったことを引き続き県のほうにも要望しながら,現状の有害と見られる市街地に特にあらわれておる個体ですね,これにつきましては,それぞれ1頭1頭悪さをしておるイノシシございますので,それらをそこで駆除するというのが,非常に効率的だというような意見もございますので,そういったところも努めながら,全体の頭数管理というのは県と一緒に進めてまいりたいというふうに思っております。 95 ◯委員(山本じゅんじ) きっちり現段階で把握するって,非常に県でも市でもなかなか難しいというふうには思いますので,それはこれからの対応として,県ときっちり相談をしながら連携して対応していただきたいと思うんですが,ただやっぱりこの間,法律が改正になってて,鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律の一部を改正する法律案ということで,ことしですかね,5月に成立していますけど,ちょっとそこで問題なのは,鳥獣の保護管理を明確に位置づけるということが少し足りてないのかなというのは,この間もちょっと指摘をされているところでして,保護管理の計画を明確に位置づけるということは,これは国の話ではあるんですけれども,それをしていかないと,なかなか先ほどおっしゃられたように,知りたいっていうことがなかなか知れない。それから,これからの計画に生かせないということにもつながってくるんではないかなと思います。  そこでですね,お聞きしたいんですが,今,イノシシに対する対応というのは,区役所のほうではまちづくり課がされているというふうに聞いているんですがなかなかほかの業務のうちの1つというところで,区によって多い少ないがあるので,必ずしもそこに専任するという形になるかどうかわからないんですが,やっぱり有害鳥獣と位置づけられているからには,専任の職員とか,そういうのが一定要るんじゃないかなというふうに思うんですけれども,その辺はどういうふうに考えていらっしゃいますか。 96 ◯清水産業振興局農政部長 現状,イノシシのそういった有害の通報等ございましたら,区役所と,あるいは農政部のほうと連携しながら対策を講じておるところでございます。この6月からは民間事業者を入れまして,御案内のとおり,パトロールを行っておるという状況でございまして,区のほうにも,今後条例改正に伴いまして,それぞれ市街地での餌づけ行為についての啓発,あるいはそれの餌づけをやっておられる方がおられましたら,それに対する勧告なり,そういった指導というような流れになっていくわけでございます。一挙に区のほうで,こういった専任の職員というのはなかなか実際業務量的な面もございますし,難しい面ございます。これは本庁,我々農政部とも一緒になってやっていかなあかん問題だというふうに思っておりますし,関係の箇所,県あるいは警察のほうの力も得ながら,民間事業者を活用して,これからも進めてまいりたいというふうに思っております。 97 ◯委員(山本じゅんじ) なかなか専任の方を置くって非常に難しいのは現実だろうと思うんですが,ただ,実際に通報受けても,それは委託された団体さんが実際に行くと,こういう形になっていると思うんですね。それで,なかなか駆除ということが前提になっているので,そもそも野生動物との共生という観点になかなか,結局,有害鳥獣という位置づけになっているからだと思うんですけれども,共生ということにならないということになるんですね。そうすると,そういう観点で考えると,やっぱり産振だけじゃなくて,ちょっとほかの部門にわたるような対応も一定必要ではないのかなというふうに思いますけれども,そこはいかがですか。 98 ◯清水産業振興局農政部長 特に今問題になっていますのは,市街地の,いわゆる山のほうからおりてきて,人に被害を与えるという,そういった行為について我々対策をとっておるところでございます。今後,法改正を受けまして,ふえ過ぎているイノシシをどうするかというような,そういった問題になろうかと思います。これにつきましては,どこの部署というのはまだ定められたわけでございませんが,基本的には我々がその窓口としてやっていく。その中では,やはり地域の窓口というのは,区役所の役割というのは大きなものであるというふうには認識しております。 99 ◯委員(山本じゅんじ) やっぱりこれから対応していくと,特に被害のエリアがちょっとずつ西のほうにも広がってきていて,最近聞いたところでは,高取山周辺も被害がちょっとふえてきているような話も聞いていますので,そういう意味では,だんだんエリアが広域的にちょっと被害が広がってきているという感がしますので,産振局1局だけでいいのかなということと,やっぱりもう少しそれに当たる対応の人ですね,それが必要なんではないかなというふうに思います。  特にいろいろと聞いてみますと,当たっている民間の方ですね,通報を受けて捕らえるものですね,そういうのを設置に行くとかですね,そういうのでも,なかなか日常的にサラリーマンの方でしたら当たりにくいと。つまり設置して,あと回収に行くというか,それがなかなか一貫してできないので,非常に大変やという話もちょっと違うところで聞いているんですけれども,やっぱりそういう意味でいうと,市なり区なりというか,担当の人をきちんと配置しておくということが必要なのではないかなということを,改めて求めておきたいと思います。  それで,あと2つ目に防護柵ですね,防護ネットの対策についてお聞きしたいんですが,今,北野の北側ですかね,兵庫県で大体900メートルぐらいというふうに聞いているんですが,ネットですね──ができているというふうに聞いてますけれども,地域の方,これまで議論もあったかどうか,ちょっと忘れましたけれども,多少効果が出てきてるというふうに言われているというふうにも聞いてます。このネットですね,設置について,兵庫県と一緒に進めていくべきというふうに考えますけれども,この辺はいかがでしょうか。 100 ◯清水産業振興局農政部長 イノシシの防護柵の件でございますが,御指摘のように,北野の北側の土地で平成24年度,25年度で,一応イノシシの防護柵というのを,兵庫県の事業としまして,試験的に約1キロメートル設置しております。その中で一定の効果上げておるというふうに伺っておりますが,一方で,イノシシがたびたび柵を破ってしまうという,そういった管理面での課題もあるというふうに伺ってございます。市街地のほうで防護柵というようなお話ございますが,やはり小川,あるいは車道,急傾斜地,あるいは物理的に設置できてないような,そういった箇所がございますので,費用をかけても全て出没できないようにするというのは現実的には不可能というようなことで,これにつきましては,兵庫県の森林動物研究センターの専門家の先生の御意見も伺いながら,なかなか六甲山のようなオープンな環境のところに柵を設置しても効果はないんではないかなというような御意見,あるいは,やはり餌づけの防止,啓発に努めるべきではないかというような,そういった御意見も参考にしながら,我々としましては,防護柵を全面に張るというようなことは考えてございません。 101 ◯委員(山本じゅんじ) 試験的というふうにおっしゃられましたけれども,この試験をした結果,どうやったかと,その効果はどうやったかという,その判断はちゃんと何か一定出されるんですか。 102 ◯清水産業振興局農政部長 これは県のほうでやっておりますので,我々のほうで出すということではございませんが,先ほども申し上げましたように,一定のその場所からの出没というのは効果があるというふうに伺っておりますが,やはり柵を破ってしまう,そこから抜けて来るとか,そういう管理面の問題が引き続きあるというふうに伺っております。 103 ◯委員(山本じゅんじ) もう終わりますけれども,やっぱり一定ある程度頭数がふえてきて,あちこちにちょっと害が出てきていると,こういう状況の中で,全数がつかめないとか,なかなか全体がつかめないという状況の中で,対策を進めるって非常に難しいなというのが正直なところだと思うんですね。それでやっぱりもうちょっと県ときちっと相談をしていただいて,それで頭数の把握をするとか,適正の規模をどうしていくのかということも積み上げてやっぱり考えていく必要があるというふうに私は思います。その上で,ちゃんと区では難しいかもしれませんけれども,市専任の部署というのはやっぱりちゃんと置いて,具体的に対応に当たっていくと,そういう体制もぜひつくっていただきたいということを要望して終わります。 104 ◯委員(あわはら富夫) ちょっとこの条例のことについてお聞きしたいんですけれども,これ改正ですよね,まあ言うたらね。それで,規制区域って既にあって,ただ,僕らもちょっと余りよくわからないんですけれども,この自分が今いる場所がこの規制区域なんだというふうなことは,例えば区の広報なんかで,ここそうですよというふうなのがあるんだと思うんですけど,ほとんどの人はずっと見ているわけじゃないので,この規制区域の指定した区域を,それ住民に知らせるというふうなことはどういうふうな形でなされているのかということと,それと今回のこれ改正の基本的な考え方っていうのは,そんな餌づけしたらあかんでというのに,何も聞かなかったというふうな人の名前を公表するというのが,この改正の趣旨だと思うんですけれども,そうすると,自分が今,規制区域にいるという──いるというか,そこだということは,やっぱり,そこの外でやっている人は──やっているという言い方悪いけど,まあ関係ないわけでね。規制区域内でしょう,これ。規制区域の中で,餌づけをしているということと,ということになると,その人がその区域なんですよということはどういうふうに知らされているのかということと,それとこの公表するということなんですけれども,どんなふうに公表するんですか。例えば,ホームページ上で名前が載ってくるとか,広報で名前が出るとか,官報でよくあるのは書くとか,いろいろあるんですけども,それでマスコミに公表することなのか,その辺は大体どんなふうなものなのか,ちょっとお聞かせください。 105 ◯清水産業振興局農政部長 条例の規制区域のお話でございますが,これもことし分,こういったチラシを設けまして,今のところ,規制区域,どのあたりかというのは明示しております。これを引き続き,条例改正に向けてPR,取り組んでまいりたいというふうに思ってございます。  それとあと,公表の方法ということでございますが,考えておりますのは,市のホームページ,あるいは本庁舎の掲示板,そういったところに掲示する予定で考えてございます。 106 ◯委員(あわはら富夫) だから,公表するということなんですけれども,公表というのはどれほど効果があるのかというのは1つ思うのと,それと指定区域内だということが,その本人はわかりながらやっているということでないと,これはあかんと思うんやね,こういうものは大体。いや,俺はそこが指定区域だとわからなかったというふうに言われると,なかなか難しいというところがあるんですけども,ただ,その人はそれで謝罪して終われば公表しないということに多分なるんやろうと思うんですけども,指定区域ですよということをやっぱり明示するようなことが,そのチラシだけでいいのかどうかね,ここからここあたりはそうなんですよというのは,地域で何か看板とか張り紙とかでばんばんやっているんですか。その辺はちょっとよくわからないので,どんな仕組みになっておるのか。そこはわかってるのに,それをやったから,これは公表されるわけでしょう。 107 ◯佐藤産業振興局長 私,中央区長にいるときに,ちょうど中央区で規制区域をかけさせていただきました。ですから,その規制区域を決めるときには,地域の意見を聞くということになっておりますので,自治会とか婦人会のメンバーの入っておられるまちづくり協議会とか,そういったところで御意見もお聞きし,こういうことを考えているんだというふうな話もさせていただくとともに,決めましたときには,先ほどの分の中央区のところを大きくしたような,ここが規制エリアですというようなものを,対象の自治会,それから学校とか,それから掲示板とかに張り出していただくようなPRはさせていただいております。ただ,本当により効果のあるような形で,どういったことで規制区域,それからこの公表制度というものをPRしていくかというものも,また今後工夫をしてまいりたいと思っております。  以上でございます。 108 ◯委員長大寺まり子) それでは次に,報告事項,平成27年度兵庫県予算に対する要望についてのうち産業振興局の関係分に関し,御質疑はございませんか。  (「なし」の声あり) 109 ◯委員長大寺まり子) 次に,この際,産業振興局の所管事項について御質疑はございませんか。 110 ◯委員(山本じゅんじ) 決算特別委員会でちょっと聞き逃した点を1つお聞きしたいんですが,全数調査もまとめてしませんかという平行線の議論だったと思うんですが,そこで取り上げたのが,商店街・小売市場概況調査ですね,神戸市がされている。そこで278団体ですかね,そういう団体の調査となっているんですが,今回は各課題に応じた支援策につなげていくというふうにされていたと思います。ただ,この概況調査ですけどね,いろいろと考えてみますと,商店街という1つのくくりであるところは聞くことは可能なんでしょうけれども,ただ,店舗数が少なくなってきて,それで商店街とか商店会としてのくくりがなかなかできないところ,そこの部分については,ちゃんと概況調査で捕捉ができているのかどうかですね,そこが気になるんですけれども,その辺はちゃんと調査されているんでしょうか。 111 ◯山本産業振興局担当部長 従来よりお届けいただいております商業団体が278ということでございます。神戸市の場合につきましては,国等いろんな法律で要件は商業者団体──規定は違うんですけども,私どもの場合は,比較的広範囲に理解をしておりまして,小さい団体も,例えば約款があるとか,あるいは会費を納めておられるとか,そういった実態を把握しながら,登録をさせていただいております。もちろん補助の対象になるということでございます。ただ,個店しかないよというところは,この278の中には含まれておりません。  以上でございます。 112 ◯委員(山本じゅんじ) そうですよね。ということは,全体を網羅しているというわけにはなかなかいかないと思うんですね。むしろ278ですから,それなりの部分はカバーはできていると思うんですが,やっぱり個店だけでぱらぱらっと散らばっているところも,かなりあるんじゃないかというふうに思うんですね。そうすると,前の委員会でお聞きしましたけれども,その地域でちょっとミニ開発が進んだりとかいうようなことになると,その個店だけだったらお客さんふえるかもしれませんけど,何か少し地域的な変化が起こると,急に人の流れが変わってしまうということだって十分あり得るというふうに考えられるんですが,やっぱりそうした中で,個々のお店の状況も含めてちゃんと調べていく必要も,ヒアリングしていく必要もあるんじゃないかなあというふうに思うんですが,それでも概況調査でいいとされるんでしょうか。 113 ◯山本産業振興局担当部長 私ども,従来より商業者,地域商業団体を対象に主に補助の制度を対象とさせていただいています。その理由としましては,やはり地域と密接に関係がある,あるいはそこに人が集まってコミュニティーを形成する,そしてまたそこが活性化されると人が集まって,地域内経済が循環していくという考え方に基づいて商業者団体,小さくてもいいんですけれども,そういった団体さんを対象にさせていただいています。その考え方につきましては,我々それでいいのではないかなと思っております。  ただ,個店の方ですね,何も私どもだけがチャンネルということではございません。もちろん産業振興財団では個店の支援をやっておりますし,あるいは商工会議所さん,ございます。もちろん我々に御相談いただきましても,今年度から地区担当にさせていただいています。地区担当が錦の御旗でオールマイティーかというと,そうではないとは思っておりますけれども,できるだけそういった小さいお声にも耳を傾けてまいりたいと思いますし,残念ながら我々はコンサルタントみたいなことはできないんですけれども,あるいは,そういった個店を対象にした支援をやっております,先ほど申し上げました産業振興財団ですとか,あるいは商工会議所につないでいくということは,定期的に連絡会でやっておりますので,そういった中で,フォローしてまいりたいと思っております。 114 ◯委員(山本じゅんじ) 前回,私が全数調査求めたのは理由がありまして,国のほうで小規模企業振興基本法という法律ができて,それを具体的にこれから進めていくということになろうかと思うんですね。前にちらっとお聞きしましたら,神戸市のほうは中小企業活性化プログラムと,これがあるからということで,むしろ国のほうがスタンスとしてはおくれているんだというような話もちらっとお聞きしたことはあるんですけれども,そういう受けとめでよろしいんでしょうか。 115 ◯小村産業振興局経済部長 活性化プログラムについての御質問でございますが,御答弁させていただいた中で,国との関係について,ちょっと国のほうがおくれているというような御答弁を申し上げたかどうか,ちょっと把握しておりませんけれども,趣旨といたしましては,やはり中小企業活性プログラム,これは神戸市の中小企業を活性化させるためにどんなことが必要かと,具体的には,神戸の強みである産業,そういったものを生かしていくと。さらにその進め方としまして,創業期,企業が創業していく,それから,それが企業として安定していく,成長していく,やがて衰退期を迎える,また衰退期を迎える中で,次の第2次創業といいますか,そういったところに向けてもう1回頑張っていただくと,そういうことが企業活動としては繰り返されていく,そういうサイクルに応じて,いろんな施策を打っていく,こういう考え方を示したものでございます。これは神戸市としてこういうプログラムをつくって,これをもとに施策を展開しているということでございますけど,これは1つの考え方として,こういうプログラムというものは施策の基本となり得るものだというふうに考えております。 116 ◯委員(山本じゅんじ) プログラムを否定するものではないんですけれども,ただ,もう少し一歩踏み込んだ対応が必要なんではないかというのが,私の立場なんですね。それで,今回先ほど言いました振興基本法ですかね,それができたと。これから具体的に施策を各自治体で進めていくということになると,むしろ中小企業というか,小規模事業者を含めて支援のあり方というのを,もう少し大きく変わっていくことになろうかというふうに思うんですね。それで,特に大きな力があるところというのは,自分ところでそれなりのことをやりますし,一定の集客力だとか,一定の地域に対する製造業でも波及効果を持っているということになるんですが,なかなか小規模事業者となると,自前で営業活動というのも大変なことになりますし,それから跡継ぎ問題ですね,それについても,もうなかなか,これ以上金がかかるんだったらやめとこかということになるということで,非常にくっきりと立場が違うというのは,皆さんもわかっていらっしゃることだと思うんですが,そういう意味で,やっぱり特にそういう厳しいところ,苦しいところにもう少し支援の手が行き届くような対策というのが,ばっと網としてかけられないかなという思いがあるんです。それでこのプログラムの──中小企業活性化プログラムで果たしてそれでうまくいくのかなっていうのが,現実の問題なんですね。  それで,もう1つちょっと話を進めますと,いつも私たち提案しているリフォーム助成がありますよね,住宅リフォーム助成制度と。そのリフォーム助成制度は,今回他局の施策ですけど,高齢者バリアフリーリフォーム助成ということで一部導入をされてますけど,むしろ限定をしないで,産業施策としてこれを進めていくと,これは単にリフォーム業者だけじゃなくて,もういろんな波及効果があるということで,これまでの質疑の中でも産振局も認めていらっしゃるんですけれども,そういう意味で,こういういろんな波及効果を持った施策の展開ということにもつながっていくんじゃないかなと。そういう意味で,全数調査を求めているということになるんですけれども,そういう観点で取り組んでいただくということは難しいんでしょうか。 117 ◯小村産業振興局経済部長 リフォーム制度につきましては,決算特別委員会の際にも御答弁申し上げたんですけれども,やはり基本的には産業振興施策として,どういった産業を伸ばしていくのかとか,そういった観点も必要だと思います。おっしゃった住宅リフォーム制度を限定せずにということでございますけれども,確かにそれが一定の経済効果というのをもたらすというのは,それはもう助成制度ですから,それは当然あろうかと思います。しかしながら,それ自体がこの目的になるということでなくて,例えば,決算特別委員会のときにも申し上げましたけれども,私ども産業振興局のほうで,製造物の投資促進助成制度ということで,助成制度を持っておりますけれども,これも結局製造業でなかなか設備投資が進まない,そこを設備投資を後押しする形で新たな経営力を上げていただくとか,そういったことをやっぱり目的として行うということをやっておるものでございますので,経済効果だけということを目的としてやるのではないというふうに考えております。 118 ◯委員(山本じゅんじ) ちょっと観点変えますけども,私,決特で聞いたのは,住宅に加えて店舗リフォームも一緒に加えたと思うんですね。それで,ただ,その店舗リフォームというのが,なぜ加えたかというのが,1つはアーケードをきれいにしたりとか,イベント助成というだけでは,そのときだけの一定の集客はあったとしても,それが持続しないということがありますよね。やっぱり個々の店の魅力をどう高めていくかというようなことをしていけば,シャッター通りの解消にもつながっていきますし,一旦シャッターがふえていくと,芋づる式という言い方は変ですけど,ちょっとずるずるといってしまうという感がありますからね,それを防いでいく大きな力にもなると思うんですけれども,その辺の効果というのはどうでしょうか。 119 ◯山本産業振興局担当部長 私ども,先ほども申し上げましたとおり,団体支援を中心に考えております。理由は先ほど申し上げましたように,全体として交流が広がって,地域経済が循環していくという観点から,商業団体を支援するという立場をとらせていただいております。一方で,もちろん地域の中の商店街という意識と,それと個店を磨くということは車輪の両輪のように大事なことでございます。委員おっしゃっておられますように,個店の魅力が上がれば,もちろんその商店街,ひいては地域の魅力が上がるわけでございますけれども,基本的に個店の魅力アップのためには,そういった内装ですとかだけではないと思います。売る商品のラインナップですとか接客ですとか,もちろんそういったリフォーム関係もございますけれども,それぞれ例えば後継者に対する指導能力とか,いろんなものが要因があると思います。ですから,私ども考えておりますのは,リフォームに関してはファサード整備ですね,外観の統一性を出す──例えば,同じ外観を統一して,商店街のイメージを一緒にしましょう,あるいは看板を同じイメージにして,煩雑な感じではなくて,すっきりしましょうといったものに対しましては,共同施設整備補助で補助の対象とさせていただいておるんですけれども,個店の補助となりますと,やはり資産の形成にも関係することもございますし,慎重にならざるを得ないというふうに考えております。 120 ◯委員(山本じゅんじ) もう終わりますけれども,やっぱり考えていただきたいのは,アーケードとか,そういう統一感を持たせたとしても,個々の店がなかなかそこまでいってないと,その効果ってちょっと薄れてくると思うんですね。そういう意味でいうと,もう少し一歩踏み込んで,店舗リフォームということにもちょっと踏み出していただきたいなという思いがあります。  活性化プログラムについては,やっぱりちょっとまだまだ全体の意見を網羅したプログラムというわけではなくて,まだ少数の意見から反映されたものだというふうに思ってますんでね。それを全体のものとして反映していくという,そのためのいろんなプロセスがまだまだ僕は必要やというふうに思っております。そういう意味でいうと,特に全数調査で,個々の商店もそうなんですけれども,製造の現場というのもやっぱり必要ですし,現場の人たちはもっとやっぱり市の担当者の人たちに来てほしいと,そういうふうにおっしゃっていますし,もっともっとそういう関係をつくり上げていく中で,有効な対策を打ってほしいなというふうに思うんです。  1つだけ求めておきますが,これまでも最近ちょっと取り上げてないんですが,中小企業振興基本条例ですね,あれをつくってほしいと,こういう要望をずっとうちやっているんですが,やっぱり中小企業振興の理念,中小企業対策を経済政策にしていくんやと,そういう理念っていうのをはっきりと打ち出しているところがありますし,その中で,例えば大規模事業者の役割として,神戸市に立地する大規模事業者としての役割というのをはっきり明記をして,中小との関係できちんと位置づけられていると,そういうものもありますし,そうした中で,例えば神戸市に進出してきた事業所が,他のところからの取引をそのまま継続して,神戸市内の事業者とやりとりしないとかね,そういう問題というのも,一部は少し改善されるような見通しが出てくるんではないかなというふうに思いますので,やっぱり神戸の中で経済活動をしていくという中には,大手事業所の役割ということもきちんと位置づけて,そういう取り組みというのもぜひ進めていただきたいというふうに要望しておきます。  以上です。 121 ◯委員長大寺まり子) ほかにございませんか。  (なし) 122 ◯委員長大寺まり子) ほかに御発言がなければ,産業振興局関係の審査はこの程度にとどめたいと存じます。 (議員提出議案) 123 ◯委員長大寺まり子) それでは,これより議員提出第50号議案神戸灘の酒による乾杯を推進する条例の件について審査を行います。  まず提案議員から提案説明を受けた後に,提案議員に対する質疑を行い,その後,当局に対する質疑を行うことにいたしたいと存じます。  それでは,提案議員を代表して安井委員に条例案について説明を求めます。  なお,安井委員より資料の配付の申し出がありましたので,委員の皆様に配付してもよろしいでしょうか。  (「はい」の声あり) 124 ◯委員長大寺まり子) それではお配りいたします。  それでは,安井委員お願いいたします。 125 ◯委員(安井俊彦) 皆さん,本当に長時間にわたる審査の中で,大変恐縮でございますが,目を通しながら,温かい御意見を頂戴いたしたいと,このように思っております。  今回の神戸灘の酒による乾杯を推進する条例の提案に関し,提案者の1人として制定に向けて趣旨を説明させていただきます。  今この条例の大きな目的は,灘の酒を通じて,日本酒を日本の文化・伝統として守り,将来に継承していくということであります。  灘の生一本とも称される灘の酒は,現在,日本酒出荷数量では全国の26%を占めて,2位の京都・伏見をはるかにしのぎ,日本一となっております。歴史におきましては,中郷──御影なんですけれども,これは680年前の元弘・建武の昔に,既にその美酒を朝廷に献上しております。その酒のもととなります水は,この地方の特殊な地層を通って湧出する,他の類例のない伏流水──宮水が最も酒づくりに適しており,これにより美酒として高い評価を得ております。しかしながら,日本中における全酒類──つまりアルコールの分ですが,日本酒のシェアは徐々に低下して,わずか7.1%でしかありません。今まさにこれまで培ってきた酒文化及び酒造業界が生み育ててきた文化,教育等の衰退につながっていく危機にあります。  したがって,神戸市会におきましては,日本一の酒どころである使命からも,また日本酒を意識し,もう1度日本酒の再興を図る必要があると考えます。特に平成25年に,和食がユネスコの無形文化遺産に登録されましたが,和食と日本酒は相関関係にあり,日本酒の再興も期待されるところであります。このことからも,今この時期における灘の酒での乾杯条例の制定は,まさに時期を得たものであると思っています。  また,今まで日本酒文化は,酒づくりそのものの技術から,いろいろな食への影響,また,たるづくりの竹の技術からの工芸品への影響,さらに健康食品や化粧品,ひいては医療にまで影響を及ぼしています。また,業界では文化高揚のため,地元での御影公会堂及び白鶴美術館の建立や,人材育成のための灘高等学校や甲陽学院高の創立,また世界の嘉納治五郎を生むなど,神戸における日本酒という地場産業は,市民への大きな貢献を果たしてくれています。その意味からも条例を制定するべきだと思っています。  私たち提案者は,日本酒のみの発展を願っているものではありません。条例案の中にありますように,ワインやビールの持つ立派な文化や歴史を大切にすること,またともに市民が応援し,成長するように心がけることも含まれています。特にワインは,神戸市会が強力に推進してきたことでもあり,決して軽視しているわけではないことを合わせて申し上げさせていただき,このたび私たちが提案させていただきました神戸灘の酒による乾杯を推進する条例の案に賛同してくださるようお願いし,私の趣旨説明とさせていただきます。ありがとうございました。 126 ◯委員長大寺まり子) 提案議員からの説明は終わりました。安井委員,ありがとうございました。  それでは,提案議員に対しまして御質疑はございませんか。 127 ◯委員(あわはら富夫) この条例上ですね,灘の酒というふうに規定されているんですけれども,灘の酒の場合に,灘五郷かな──といって,今津郷だとか西宮郷だとか,神戸以外の西宮だとか,それから今津郷ってどこになるのかな,西宮ですな,両方西宮の地域も入っているんですけれども,これは灘っていうか神戸から出ている,神戸で生産されている酒ということを対象にされているのか,灘の酒ですから,西宮とか,大関とか西宮ですよね。だから,具体名出して申しわけないんですけれども,その辺の考え方はどうなんでしょう。 128 ◯委員(安井俊彦) 非常にいい質問いただいたと思ってますが,確かにですね,灘の酒というのは,灘五郷でございますから,西宮も含まれるわけですね。ただ,ですから,この条例はできるだけ灘五郷の酒をという意味を考えていますが,しかし,重立っては,やはり神戸がやっぱり中心です。西宮は西宮で,できるだけ西宮のお酒を飲みましょうというものを持っております──条例を持っておりますから,神戸は一応神戸を中心にしますが,灘五郷全体,灘五郷という酒,いわゆる生一本とするんですけれども,そういった一部そういうものを含蓄しながら,この条例を制定していきたいと,こういうふうに考えてます。 129 ◯委員(あわはら富夫) したがって,この条例の場合には,灘の酒というのは灘五郷というふうに理解したらいいということですか。そのことだけちょっと確認しときたいと思います。 130 ◯委員(安井俊彦) そのとおりです。 131 ◯委員長大寺まり子) 次に,当局に対しまして,本条例に関しての御質疑はございませんか。 132 ◯委員(高瀬勝也) ちょっと1点だけ,せっかくこの条例をできようとしつつあるわけですけれども,灘の酒を1つの観光資源として活用──さらに活用できないかという点でお伺いしたいんですけれども,観光スポット,神戸にもたくさんありますけれども,酒蔵も灘にはございまして,観光スポットの1つとして私は考えておるわけでございますが,この条例を1つのきっかけといたしまして,神戸のイメージアップも含めて,観光客の誘致につなげられないかというふうに考えておるわけですけれども,そういう意味では,この条例の趣旨をさらに浸透していくような取り組みも必要ではないかというふうに考えておるわけですけれども,その点につきましていかがでございましょうか。 133 ◯山本産業振興局担当局長 今御指摘をいただきましたとおり,灘の酒あるいは酒蔵も神戸ならではの魅力的な観光資源であり,これまでもさまざまな観光誘致の取り組みを進めているところでございます。具体的に申し上げますと,東灘区・灘区の酒蔵地域で,酒造組合さん,あるいは酒造メーカーさん,行政が連携して,神戸の集客,観光の振興と,市民・観光客の酒づくりの文化への理解を深めることを目的に,灘の酒蔵探訪──これ平成11年度から始めているところでございます。この事業も秋の観光シーズンに酒蔵の開放とかスタンプラリーなどの酒蔵の探訪イベントを行うとともに,土曜・日曜・祝日には,酒蔵めぐりバスを運行することで,観光客の利便性とか回遊性も高めているところでございます。今年度もちょうど先週の土曜日から始めまして11月24日まで実施をする予定にしてございます。  さらにですね,おとな旅・神戸これは既に御案内のとおりなんですが,平成25年度から,アクティブシニア層を主要なターゲットとしまして,神戸らしさを存分に堪能できる特別感のあるまち歩き体験といったプログラムを実施しているわけですが,この中でも灘の酒を組み込んだプログラム,展開をしてございます。酒蔵を見学して,新酒の試飲や酒づくりの歌を楽しむプログラムであったり,山田錦の田んぼやたるづくりなど,酒づくりの舞台裏を見学した後に,お料理を味わうようなプログラムも実施をしてございます。それに加えまして,灘の酒,酒蔵,インバウンドのお客さんにも人気ございます。神戸を訪れる外国人の観光客が,日本酒という場の中で,神戸の風土や歴史,そしてそこから生まれます伝統を体験できる貴重な観光資源であると考えてございます。こういった酒蔵見学,そこで味わう日本酒のテイスティングは,神戸ビーフと並んで外国人に楽しんでもらう神戸ならではの食の魅力として,海外の観光博でのプロモーション,商談会,あるいは海外のマスコミを日本に呼んできて取材をいただくことで,現地での発信につなげるなど,神戸の海外発信の重要なコンテンツと位置づけているところでございます。  今後ともこの条例をきっかけに,条例の趣旨を踏まえまして,神戸の地域に欠かせない地場産業である灘の酒の魅力にさらに磨きをかけることで,神戸のイメージアップ,さらなるブランド化の強化を図って,こういった取り組みによって,さらなる観光客の誘致につなげていきたいと考えてございます。  以上です。 134 ◯委員(高瀬勝也) それでは,今御答弁いただいた件,しっかり踏まえまして,取り組んでいただければというふうに思いますので,よろしくお願いいたします。 135 ◯委員(人見 誠) 私のほうからもちょっと,この条例に関連して質問させていただきたいと思います。  酒米の生産の振興について,少しお伺いをしたいと思うんですけども,酒米の山田錦は,兵庫県が一大産地となっておりまして,神戸市内でも北区がその産地となっておりますけども,しかしながら,この山田錦は最近非常に人気があるということで,先日,神戸新聞でも,山田錦が足りないというような記事も載っておりましたが,灘の酒づくりに欠かすことのできないこの酒米の生産振興について,どのように考えておられるのか,見解をお伺いしたいと思います。 136 ◯清水産業振興局農政部長 酒米の山田錦につきましては,御案内のとおり,兵庫県で育成されました品種でございまして,醸造家の方から非常に人気がございます。全国の約8割,4,000ヘクタール近くは県内で生産されておりまして,ここ数年の生産状況は,酒米需要の高まりというようなこともございまして,増加傾向にございます。市内では先ほどありましたように,北区が産地になってございます。今年度は約500戸の生産者によりまして,約280ヘクタールが作付されまして,その多くが灘の酒などに使用されるというふうに聞いております。現在,県あるいはJA,それと産地抱えております市町と一緒にプロジェクトチームを立ち上げて,その増産に取り組んでおるところでございます。神戸市のほうでも,今年度,先ほど280ヘクタールというふうに申し上げましたが,2年前と比較しますと,約74ヘクタール増加しておるというようなことでございます。  ただ,課題としましては,山田錦といいますのは,コシヒカリなどと──一般的な食用米に比べまして,草丈が長い,また粒が大きい,その上,栽培期間が長いので,収穫の時期が遅いというようなことで,台風などによる被害に遭いやすいというような,そういった特性ございます。そして,あと,酒造メーカーの需要に左右され,産地が指定されるなど,品質についても非常に高いものが求められておるというようなものでございます。生産者にとりましては,栽培や収穫に対する負担が大きい,あるいは安定した収量を確保するためには,高い生産技術が求められているというようなことで,生産者の高齢化が進む中で,新たに山田錦の生産に参入するにはリスクがあるというふうなことでございますんで,我々としましては,集落営農などによる生産拡大の取り組みを進めてまいりたいというふうに考えております。  また一方で,給付金としまして,神戸市のほうでは単独の財源ではございませんが,国の交付金制度を有効に活用しながら,山田錦の生産を支援しておるところでございます。例えば,国が示す米の生産数量の目標の枠内であれば,米の交付金制度を活用して,その枠外,超える部分につきましては,産地の交付金の制度を活用して,同様の交付金を支給しておるというようなことを支援しております。今後とも関係機関と連携させていただいて,土づくりあるいは栽培講習会等を開催し,技術向上に取り組むとともに,米の交付金制度などを有効に活用させていただいて,生産者の経営安定化を図ってまいりたいというふうに考えております。あわせて集落営農組織などに対しまして,各種補助制度を活用していただく,あるいは作業能率の向上による生産性の高い経営体の育成に努めてまいりたいというふうに思っておりまして,こういったことを通じて,高品質な山田錦の生産拡大につなげてまいりたいというふうに考えてございます。  以上です。 137 ◯委員(人見 誠) わかりました。そうすると,お伺いしたとおり,お酒の伝統文化を維持していこうと思うには,酒米も必要なものでありますから,しっかりとその振興に取り組んでいただきたいというふうに思いますし,特に山田錦,栽培の技術も難しいという,大変高い技術が要るということですので,長期的な長いスパンでのそういった支援ということが必要だと思いますので,この条例等も踏まえて,しっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。終わります。 138 ◯委員(松本しゅうじ) この条例案に対しましては,まず神戸の地産地消というのはわかり切っておるんですが,経済効果,特産物,そういった意味でのPR,これはしっかりとやっていくということは,まず重要なんで,そういう観点からも条例を制定すべきというふうに私どもは考えておるんですが。そこでですね,当局に,決意についてどのように思っておられるのかというのをまずお伺いしたいんですが,この本条例案の趣旨ですね,先ほどから御説明のありましたとおりに,やっぱり日本酒を通しての日本の文化,これを世界に発信するということが大変大事であるというのはまず一番ですね。したがいまして,販売促進だけを取り上げる方もいらっしゃるんですが,そのもの自体が目的ではないんですけれども,やはりユネスコ無形文化遺産に登録された和食というのは,日本だけのことではありませんで,世界の中で非常に見直されるというか,ヘルシーな,また健康的な食べ物ということから,それと新鮮という,それから技術ですね──その和食文化が日本の代表する文化というふうなところまで,私たちはそう思って自慢をしていくということでは大変大事なことなんですが,先ほどから生産量も灘の酒が日本で一番だということも踏まえますと,この条例案に対して,私たちは当局が,これが条例化され,その後,しっかりと神戸を発信する──さっき何かインバウンドの話もありましたけれども,神戸自身の特色がここにも1つまた新たに出てきたんだということをやっぱり応援してもらわないと,ワインもビールもありますけど,やはり可決されましたら,やはりまず一番にお酒を持って乾杯するんだという各局の皆さん方にも,たくさんの方いらっしゃいますから徹底していただいて,盛り上げていただくということがあってもええんではないかなと,こう思うんですが,改めて局長の決意をお伺いしたいと思います。 139 ◯佐藤産業振興局長 灘の酒は,本当に神戸の主要なブランドの1つであるということで思っておりますし,地域雇用を支える重要な地場産業であるということで認識をしております。そういったことから,平成25年の6月に灘の酒で乾杯を推進する宣言というものを灘五郷の酒造組合さんとともに発表をさせていただきました。同宣言の趣旨に沿って,灘の酒の普及にずっとこれまで努めてまいりましたところでございます。今回の条例の改正といいますか,条例の趣旨でございますけれども,ユネスコの無形文化遺産ですか,和食のほうが認定された,そういったことをまたきっかけとして,灘の酒づくりというものが,もう伝統文化ということで,日本酒を通して日本の文化を世界に発信するとともに,将来に引き継いでいくんだというふうな根本の趣旨でございます。これがですね,これまでの取り組みと本当に方向性を同じくするものでございます。乾杯というきっちりしたところから,ちょっとお互いの人間の交流につながっていくという,そういう身近な習慣をきっかけにして,灘の酒づくりの伝統について市民の皆様に理解を改めて深めていただければということで考えております。この本条例が制定された後には,酒蔵でありますとか,灘五郷の酒造組合の皆様,それから兵庫県,それと先ほどお話にも出ておりました灘五郷をともに有する西宮市とも連携を深めまして,灘の酒の普及に取り組んでいくとともに,それから先ほども御説明させていただきましたように,観光資源の1つとして活用して,さらなる観光振興に努めてまいりたいということで考えております。  以上でございます。 140 ◯委員(松本しゅうじ) ありがとうございます。伝統文化,そして将来に継承するという,大変大事な御答弁をいただいておりますが,推奨する姿勢というのを,今のお話で大体わかりました。1つぐらいは何か具体的に局長としては,まずこういうことから,自分としてはやろうかなみたいな,局としてはこう,まずこんなことから乾杯しようかなとか,何かそんな案ってないんですか。 141 ◯佐藤産業振興局長 本当にこの条例が可決されましたら,本当にこの趣旨を生かせるように,さまざまな局面で,例えば日本酒を使った乾杯というものも展開をしていきたいなということで考えております。産業振興局でございますので,先ほども申しましたように,山田錦の生産振興にもつながってまいります。一方で,本当に4条で定めていただいておりますように,神戸ワインでありますとかビールでありますとか,そういったものも持っておりますので,その辺はちょっと慎重に丁寧に,しかし,そういうこの条例の趣旨といいますか,そういうものは浸透できるように,できるだけそういう機会も多くしていきたいと思っております。  以上でございます。 142 ◯委員(松本しゅうじ) 一生懸命取り組んでいただけるということで,当局の関係するいろんな会が,またレセプション等々もあろうかと思いますが,まずそんなときには,せっかく制定された後には,まずはお酒でということを乾杯していただきますように,要望だけして終えておきたいと思います。 143 ◯委員(大石よしのり) もちろんこれ兵庫県下で6番目の日本酒乾杯条例制定ということで,できれば1番をとりたかったなとは思うんですけれども,母方の里が酒蔵ですので,もちろんもろ手を挙げて賛同させていただきます。残念ながら平成9年に倒産をしてしまいましたけれども,そういった意味では,酒蔵で育ってきたという立場からも賛同させていただくんですけれども,この蔵というのは,そもそも菌が住みついてて,文化財的な役割もありますし,それを日本酒をつくってくれる杜氏さん,杜氏の方というのは,まさに神戸マイスターやと思うんですよ。この条例を機に,神戸マイスターに,各社の杜氏さんを認定するというような発想はないんでしょうか。というか,そもそも何となくドイツ語の神戸マイスターという中で,杜氏さんがおるのはおかしいのか知らないですけども,今まで認定されてなかったと思うんですけれども,それはなぜでしょうか。 144 ◯佐藤産業振興局長 神戸マイスターということで,本当に職人の方というか技術を持った方で地場産業を盛り上げていただいている方,そういった伝統的な技術というものを承継するという意味で認定をさせていただいておりまして,結構今現役でやっておられて,あと10年ぐらいは指導していただける方ということで認定をさせていただいております。できるだけ新しい仕事をされている方ということでも認定をさせていただいておりますので,今,御提案のありましたことにつきましても,今後検討をさせていただきたいと思っております。 145 ◯委員(大石よしのり) ぜひぜひそれは御検討いただきたいと思います。  それから要望なんですけど,この神戸マイスターのホームページが,平成5年からデザインも何も変わってないんですね。せっかくおしゃれな神戸ですので,テキストだけ張りつけたようなホームページではなくて,少しユネスコデザイン都市の名に恥じないデザイン性にすぐれたホームページにしていただきたいということと,26年度に認定された方はまだ更新されていませんので,ぜひ更新をやっていただきたいと思います。要望です。 146 ◯委員長大寺まり子) ほかに御発言がなければ,本件についての審査はこの程度にとどめたいと存じます。
     当局,どうも御苦労さまでした。  なお,委員各位におかれましては,産業振興局が退室するまでしばらくお待ち願います。 147 ◯委員長大寺まり子) それでは,これより意見決定を行います。  まず,第82号議案神戸市いのししからの危害の防止に関する条例の件に関して,いかがいたしましょうか。  (「異議なし」の声あり) 148 ◯委員長大寺まり子) それでは,本件は原案を承認することに決定いたしました。  次に,議員提出第50号議案神戸灘の酒による乾杯を推進する条例の件に関して,いかがいたしましょうか。  (「異議なし」の声あり) 149 ◯委員長大寺まり子) それでは,本件は原案を承認することに決定いたしました。  次に,請願第46号について,各会派の御意見をお聞かせ願います。  民主こうべさん。 150 ◯委員(人見 誠) 請願者の言われるとおり,神戸空港の就航便数や乗客数がスカイマークの占める比率が高い,また管理収支の見通しが当初の見通しの51.3%である,さらにはスカイマークとエアバスとの間で違約金の問題が生じているということは事実であります。しかし,当局からも説明がありましたとおり,現在,違約金についてはスカイマークとエアバスとの間で交渉中であること,また冬のダイヤの中で神戸空港8路線1日21便が維持されているという現状では,交渉の進展や今後の影響を注視すべきとは言えても,路線の縮小と乗客数の減少は避けられないとまでは言えないと考えます。また,神戸空港はこれまで2,100万人以上が利用する重要な交通インフラであり,神戸クラスターの形成など,神戸経済にも大きく貢献をしており,神戸のまちづくりに欠かせない都市装置であります。スカイマークの影響いかんにかかわらず,引き続き神戸空港の就航便数の確保や乗客数の増,規制緩和を追求して,さらなる神戸空港の活性化を目指していくことが重要であり,その中で,管理収支の改善に取り組んでもらいたいと考えております。  したがって,神戸空港のあり方について,現時点においてはスカイマークの影響いかんにかかわらず,請願者の言うような廃港も含めて検討する必要はないと考えます。よって,我が会派は不採択を主張します。 151 ◯委員長大寺まり子) 公明党さん。 152 ◯委員(高瀬勝也) 本請願は,スカイマーク経営危機を前提にしていますが,現時点では違約金に関して当事者間で協議中であることから,必ずしも経営危機とは言い切れないこと,また,請願者が求めている空港のあり方ですが,空港の利用数や財政面の計画が順調に進んでいるとは言い切れないため,本市の一層の努力が必要であることは言うまでもありませんが,これまでも機会があるごとに議会での議論を重ねていることや,既に開港以来2,100万人を超える方が利用していることから,本市にとって欠くことのできない都市基盤であり,今後どのように発展させていくかを考えるほうが重要かつ価値的であると考え,不採択といたします。 153 ◯委員長大寺まり子) 自民党神戸さん。 154 ◯委員(松本しゅうじ) まず,空港事業の検証については,平成26年度の段階で平成10年の調査と比較することについて,当時と同じ手法を用いるという意味においては,現在の経済効果を推計しても全く意味がないと,そのように思っております。今後どのような推計手法が適当なのかについては,先ほどの局長答弁の中で,引き続き有識者や調査機関の意見を聞いて研究していきたいと,こういう答弁がございましたので,了承したいと思います。  廃港を含めた今後のあり方,これにつきましては地方管理空港が65ある中で1位ということでございます。全国有数の旅客数を誇り観光交流,企業誘致,その他大きく貢献していることは,神戸市民も御理解いただいているんではないかと,そのように思っております。そういった意味では,空港の機能充実と規制緩和の一日も早い実現に努めることが,私たちは利便性を高くしながら,国際都市神戸にとっては,大変重要な神戸空港と考えておりますので,この請願につきましては不採択としたいと存じます。以上です。 155 ◯委員長大寺まり子) 自由民主党さん。 156 ◯委員(安井俊彦) 廃港は考えておりませんので,不採択にいたします。 157 ◯委員長大寺まり子) 日本共産党さん。 158 ◯委員(山本じゅんじ) 日本共産党です。当初の予測403万人に対して25年度235万人と,予測の58%です。現状を仮に100%満たしたとしても,360万人と予測を達成することはできません。経済の影響を受けずに経済効果があるとしていたものの,リーマン・ショックなど経済の影響を理由にしているのは矛盾していると考えます。  管理収支についてですが,収入の3割から4割を外部からの補助金・繰入金に頼らざるを得ないと,とても順調とは言えない現状にあると考えます。今の30便の枠の中で,自前で運営するというのは,到底不可能です。さらに,今の現状のままで,3空港一体運用,規制緩和に活路を求めていると,こういう答弁も繰り返されておりますが,現状ではうまくいかないということをみずから認めているということに等しいと思います。  スカイマークの経営問題で,多額の違約金,それから運賃の値上げ,非常に不安定要因などがあります。  それともう1点,27年度までの管理収支の見通しは出されておりますけれども,28年度以降は毎年ごととされています。これは先ほど指摘しましたが,3空港一体運用を前提としたものと言わざるを得ません。責任の所在も非常に不明確になっております。地方管理空港1位と言っていますけれども,ほかの空港との比較ではなくて,市民との関係で今の空港単体としての現状について判断をすべきと思います。  よって,請願者の主張は当然であります。採択を求めます。以上です。 159 ◯委員長大寺まり子) 新世代こうべさん。 160 ◯委員(上原みなみ) 神戸空港について廃港も含めたあり方の検討という請願について,搭乗率が平成25年度は改善していることや,神戸空港に関しては縮小対象とされる路線がないことなどから,請願趣旨は事実と矛盾している点があります。また,請願者が言うスカイマークが支払う違約金に関しては結論が出ていないことであり,現段階で廃港を検討するというのは,時期尚早であります。さらにたとえスカイマークが経営破綻したとしても,買収する企業が出てくると考えられますので,一時的な事態で一喜一憂し,神戸市政の変更を求めるのは短絡的であると考えますから,不採択です。 161 ◯委員長大寺まり子) 新社会党さん。 162 ◯委員(あわはら富夫) 結論から言いますと採択です。管理収支の乖離の問題だとか,需要予測からもうはるかに現状がついていっていない問題だとか,私たちもずっと指摘をし続けてきておりますし,先ほどあった平成28年以降の管理収支の見通しも明らかにされていないということも含めて,神戸空港の現状は非常に厳しい状況にあると思います。ただ,関空への一体運用で何とかその活路を見出そうというふうな動きになっているわけですけれども,ただ,きょうの質疑でも明らかなとおり,一番主要なところであった起債の処理の問題についても,まだまだこれからと。しかも,これが入るかどうかもわからないということになりますと,一体運用というものの中身というものがない以上,まさに廃港も含めて,この一体運用も含めて,神戸空港の今後のあり方については,検討しなければならない状況になっているという立場で,この請願については採択を主張したいと思います。  以上です。 163 ◯委員長大寺まり子) 神戸志民党さん。 164 ◯委員(大石よしのり) さまざまな問題があるんですけど,問題を露呈をさせて,そのたびごとに課題解決をしてきて,現在の取り組みを了といたしております。廃港については,もう既に神戸市民にとってはなくてはならない足となっておりますし,市としても規制緩和に向けて,我が会派としても要望を続けていきますので,さらなる活性化を求めておりますので,請願については不採択です。 165 ◯委員長大寺まり子) 各会派の意見は以上であります。  以上のように,各会派の御意見は,採択,不採択の2つに分かれておりますので,これよりお諮りいたします。  本請願を採択することに賛成の方は挙手願います。  (賛成者挙手) 166 ◯委員長大寺まり子) 挙手少数であります。よって本件は不採択とすべきものと決定いたしました。  以上で意見決定は終了いたしました。 167 ◯委員長大寺まり子) 本日御協議いただく事項は以上であります。  本日の委員会はこれをもって閉会いたします。  長時間御苦労さまでございました。   (午後0時42分閉会) 神戸市会事務局 Copyright (c) Kobe City Assembly, All Rights Reserved. No reproduction or republication without written permission. ↑ ページの先頭へ...